今日は岩内町について調べてみた。
後志地方に位置する日本海に面した町だ。
人口は1万3千人ほど。
日本海沿いに走る国道229号と岩内から倶知安・苫小牧方面へ向かう国道276号が岩内町の市街地で交わっている。
道の駅は市街地付近にある。
こじんまりとした道の駅である。物販は控えめであり、観光ガイドが主のようでもある。
ここではやはり、彼の存在感が際立っている。
岩内町のキャラクター、たら丸君だ。
たら丸はスケソウダラのキャラクターである。往時から岩内町の特産物である。
案外世間で有名な彼のグッズが欲しい方は迷わずこの道の駅へGO!
ところで、この道の駅は旧国鉄岩内駅があった場所である。
現在のJR函館本線の小沢駅から分岐し共和町のいくつかの駅を経て終点のみ岩内町に設けられた。
当初は現在のせたな町から岩内へ続く路線の建設申請に対し、一部のみ承認されてできた路線であった。その後黒松内町と結ぶ路線も計画されたが未成に終わる。
岩内町は鰊を中心とする海産物や炭鉱、銅の鉱山などで栄え、岩内線の貨物輸送も賑わっていたが資源の枯渇と道路整備などで衰退が始まる。
結局1985年に廃止となった。共和町の各駅はホームが残っているものも多いそうだ。
かつては新潟県の直江津と東日本フェリーで結ばれていたが1999年に休止となりフェリーターミナルは解体されてしまった。
岩内町は日本におけるアスパラガスの発祥の地でもある。
生産は喜茂別が主となってしまったが、日本アスパラガスという名の会社が現存する。
今では缶飲料加工の会社であるが社名はアスパラガスの栽培に成功した当時のままである。
また野生ホップ発見の地でもある。郷土館には発見を記念する石碑が建てられている。
北海道のビール醸造のきっかけになったらしい。
タービンのプリント基板を作っているそうだ。
文系の自分には何が何やらである。
市街地から離れ、山側へ向かうと円山展望台がある。
岩内の街並み、港を一望できる。オートキャンプ場も近接しているので夜景もグーだ。
寿都町方面へ行くと奇岩弁慶の刀掛岩が見える。
付近には雷電温泉郷もあったが災害などにより2017年では三浦屋旅館一軒のみが営業している。
カントリーサインでたら丸が眺めているのはこの付近の荒々しい海岸線である。
かつては難所として知られたこの地も相次ぐトンネル工事によって運転しやすくなった。しかし一方では眺めを楽しむこともできなくなったわけだ。
旧道の入り口付近は駐車可能な場所もあるので小休止してみるのも良いだろう。
知る人ぞ知る夕日のスポットである。