上川町の鉄道 ― かつての秘境駅から市街地へ ―

国道333号線を西へと進む。

上川町に入り、北見峠を下って行く。

しばらくは人家のない山の中である。

JR石北本線も近くを通っている。

かつてはこの山の中にも林業などで生計を立てる集落があり、鉄道の駅も設置されていた。現在は廃駅が多いが、信号場などで利用されている。

 

上川町で最も奥にあったのが上越駅。

現在は信号場となり、保線職員が利用する。国道からは脇道に入り、さらに吊り橋を渡って行かなければならない。私は一人で行く勇気はない。

 

その隣にあったのが中越

こちらも今は信号場である。

ここは国道からすぐの場所だ。

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こちらも保線用具などが保管されているようだ。

 

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 駅逓の跡を記す記念碑も建てられている。

 

その隣が天幕駅

 

ここは廃駅となり、建物は解体された。

 

北見峠の頂上からこの辺りまで約20km、無人地帯が続く。

かつては、その間に駅が3つも建てられるほど人口があったのだ。

ちなみに国道333号は上越駅をすぎて少し行くと国道273号とぶつかり、その後は重複して走ることとなる。

 

ここから数キロ行くと上川町の市街地である。

中心には特急も停まる上川駅がある。

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立派な駅名標である。駅名の下には蒸気機関車も描かれていた。

 

上川公園やアイスパピリオンなど観光施設も近くにあるのだが、今回は時間がないので立ち寄らず。

またいつか訪れよう。

遠軽駅裏 ― 巨岩の下にSL ―

湧別町から国道242号を西へ進むと次は遠軽町だ。

社名渕橋という小さな橋が町境になっている。

 

ほどなくして町の中心部に到着。

国道から少し脇に入ると遠軽駅がある。

その裏には町のシンボル、瞰望岩(がんぼういわ)の姿が見える。

 

 

線路を渡って駅の北西側に行くと、瞰望岩の下に小さな公園があった。

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地上約80mの高さを誇る巨大な岩だ。

 

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アイヌ語ではインカルシ。遠軽の地名の由来となった。

 

 

 

 

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公園には機関車の形をした遊具が置かれている。

 

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そして、本物の蒸気機関車も展示されている。

 

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かつて石北本線を駆け抜けていたこの車両。

今は現役当時走っていた線路の側で静かに佇んでいる。

 

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近くには除雪車も保存されていた。

 

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雨が降っていたのでほどほどにして先を急ぐ。

 

この後丸瀬布、白滝とかつては単独の自治体だった町を抜けて旭川方面へ向かう。

丸瀬布には動態保存されているSLもあるのだが、今回は時間がないのでパス。

旭紋自動車道が並行して走っているため、ほとんど交通量の無い国道を進んでいく。

山深い北見峠の頂上を越えると、隣の上川町に入る。

道の駅上湧別 ― 住所は中湧別 ―

国道238号線を引き続き南下。

湧別町(ゆうべつちょう)に到着。

途中で国道238号線と別れ、国道242号線を進む。

道の駅かみゆうべつで休憩することにする。

 

 

こはちゅーりっぷの湯という温泉が道の駅になっている。

湧別町で最も有名なものは上湧別地区のチューリップ畑であり、町全体がチューリップを押していることから温泉もちゅーりっぷの名を冠したのだろう。

かつての住所は上湧別町の中湧別地区だったのだが、市町村合併により湧別町の中湧別に変わった。

しかし、道の駅の名称はかみゆうべつのままということで、なんだかややこしいことになっているが気にする人はあまりいないと思われるので問題はない。

 

今日は温泉はパスして、天気は悪いが外の展示を見ることにする。

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ここはかつての名寄本線中湧別駅だったのだ。

保線区の碑というのは珍しい。

 

 

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当時の車掌車と除雪車、線路とホームが保存されている。

天気が良ければツヤツヤに黒光りしていただろう。

 

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正面から見たところ。跨線橋も保存されている。

 

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ノスタルジー溢れる駅名標

 

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跨線橋には入れないが、スピーカーからは列車の到着を知らせるアナウンスが聞こえてきた。

 

この中湧別駅は名寄本線名寄本線支線(湧別線)、湧網線と3路線の分岐駅であった。網走へ向かう湧網線は1987年、名寄本線及び支線は1989年に廃線となり、中湧別駅も鉄道の駅としての役目を終えた。

 

かつての重要な駅施設でもあり、国道にも近く、便利な道の駅である。

今回は訪れなかったが、漫画美術館などもあって休憩がてら気分転換に良い所だ。

引き続き国道238号線 ― 新旧交通機関 ―

オホーツク流氷公園を出るとすぐに紋別空港がある。

 一日に羽田と一往復のみが運航している小さな空港である。

 

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正面玄関にはクリオネの像。

中は小さな売店と展望テラスがあった。

観光でこの空港を利用する人は少ないかもしれない。

この辺りは有名観光地というよりは穴場巡りに近くなるかもしれないが、北海道に慣れている人は女満別旭川稚内空港辺りと組み合わせていつもとは違う行程を組んでみるのも良いだろう。

 

空港からさらに進むと、小向という集落がある。

国道から少し入ると小向農村公園という小さな公園がある。

 ここは、かつての名寄本線小向駅があった場所である。

 

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新しい駅名標などが整備され、駅の跡であったことがよくわかる。

後ろに写っているのは小学校。

 

雨が降っていたので、ちらりと見物しただけで先を急ぐ。

 

続いては沼ノ上という集落

ここにも国道の近くに鉄道の駅跡がある。

 

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ホームと駅名標が残されている。

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ここも駅名票は真新しい。

 

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沼ノ上駅の歴史が記されている。

公園ではないので、線路跡は草が茂っているが放置されている印象はない。

 

今回は訪れる時間がなかったが紋別市内の他の駅跡も公園などに整備されており、鉄道への敬意を感じることができた。

紋別市が単独で決めたことなのか、ローカル線ではなく本線であった名寄本線沿線に共通するのかわからないが、鉄道が通っていたことを後世に残したいという思いは充分に伝わってきた。

紋別の海沿い ― 観光地が並んでおります ―

紋別市の町中を離れ、南へ向かうことにした。

せっかくなので海に近い道を通ることにする。

 

港付近は工業地帯にもなっている。

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もちろん漁船も停泊している。

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港に近い出塚水産という店でお土産を買った。

 新千歳空港にも出店している有名なお店である。

かまぼこが特に有名か。

 

この後は道道304号線を通って湧別方面へ。

途中には観光地が点在している。

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海水浴場があって、周辺に観光施設が並んでいる

 

 

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ガリンコ号

 

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オホーツクタワー

 

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少し離れたところにはカニの爪

 

 今回は写真だけで通過したが天気のいい日に改めて訪れたいと思う。

 

この後は国道238号に合流。

元紋別のバス停を通り過ぎる。

ここは名寄本線の元紋別駅に近い場所でもあるが、スルーして左手のオホーツク流氷公園へ向かう。

 

 

ちょうどこの日からラベンダー祭りが始まったのだが

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 見ごろはまだ先である。

 

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一部は咲いていた

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花畑の向こうには遊具があって、子供が遊びまわるには良い場所である。