小樽を歩いてみる、一人で ― 手宮線の脇には ―

時間がないので総合博物館はまたの機会にとっておくことにする。

 

手宮線跡の遊歩道から一本海側の道を通って小樽駅方面に戻ることにする。

 

この道の途中にも歴史的建造物があるのだ。

 

f:id:kamonji224:20170729113150j:plain

f:id:kamonji224:20170729113225j:plain

日本郵船小樽支店。

日本郵船という会社は日本郵便とは関係なくて、三菱グループの船運会社であるということを知ったのは恥ずかしながら30歳を過ぎてからである。

ここは中に入って見学することも可能だ。

 

 

 

f:id:kamonji224:20170729113600j:plain

f:id:kamonji224:20170729113630j:plain

隣には当時使われていた倉庫も残っている。

こちらは現役で使用している方がいるようだ。

 

これらの建物の向かいには公園がある。

その名も運河公園。

f:id:kamonji224:20170729113906j:plain

噴水で鴎がのんびりしていた。

 

公園内にも歴史的建築物があった。

f:id:kamonji224:20170729114142j:plain

f:id:kamonji224:20170729114224j:plain

こちらは日本石油(現JX)の倉庫だったそうだ。

それにしても天気が悪くてぱっとしない写真である。

 

有名な観光エリアからはちょっと離れているが、天気の悪い朝でも観光客と思しき人がちらちらいた。

 

 

小樽を歩いてみる、一人で ― 終点 ―

手宮線の遊歩道も終わりに近づき、振り返ってみる。

f:id:kamonji224:20170726215512j:plain

ずーっとこんな感じで住宅街の間を線路が通っているのだ。

 

f:id:kamonji224:20170726215736j:plain

最後(最初)の説明版。

よくここまで頑張って整備したと思う。

 

遊歩道に別れを告げて道路を渡る。

 

そこにあるのは、小樽市総合博物館

 

 

ただし、こちら側にあるのは正門ではない。

 

 

f:id:kamonji224:20170726215336j:plain

ちょっと読みにくいが記念碑。

 

f:id:kamonji224:20170726215950j:plain

指さし確認・・なのか

 

f:id:kamonji224:20170726220522j:plain

柵の向こうには転車台。

この博物館では蒸気機関車が運行されているのだ。

 

左手の建物が受付になっており、こちらからも入場することはできる。

ただし、メインの施設は写真奥の方。あちらが正面入口である。

 

ここは鉄道関係の他に博物館や科学館も一体となって整備された施設である。

特に鉄道は貴重な車両が保存されていたり、蒸気機関車に乗ることもできるとあってなかなか人気のスポットなのである。

小樽を歩いてみる、一人で ― 国鉄手宮線 ―

色内駅跡を後ろに、どんどん進んでいく。

 

道路と交差するたびに説明版が立てられている。

 

f:id:kamonji224:20170725220330j:plain

保存されている蒸気機関車の写真付き

 

 

f:id:kamonji224:20170725220522j:plain

 

 

f:id:kamonji224:20170725220746j:plain

 

f:id:kamonji224:20170725221151j:plain

車止め。

ここが手宮駅のあった場所だ。

 

鉄道開設初期はこの先に桟橋駅という貨物駅があったが、明治34年に廃止となった。

 

ここまで、全てが遊歩道として整備されている。

全国の廃線跡でもここまで整備されているのはなかなか珍しいようだ。

なお、全てが整備されたのは2016年の冬なので、以前に歩いたことのある人ももう一度訪れてみてはいかがだろう。

小樽を歩いてみる、一人で ― 色内駅跡 ―

さて、歴史的建造物を眺めた後は、廃線を辿ることにする。

現在でもJR函館本線が市中を貫いているが、かつては南小樽駅から手宮線という路線が分岐していた。

まだ国鉄時代の話である。

 

空知方面から運ばれてきた石炭を小樽港から船で本州へ運搬していた時代、すなわち明治時代から昭和中期にかけての頃だ。

炭鉱の衰退と共に小樽の町も寂しくなっていく。

札幌が巨大化していったのとは対照的だ。

 

そんな時代に小樽の町中を走っていた鉄道跡が今も散策路として残されている。

 

南小樽駅にも線路跡が残っているが、その先はしばらく姿を消す。

最初に現れるのがここだ。

 

 

f:id:kamonji224:20170724230622j:plain

町の真ん中に線路が残され、脇の遊歩道を歩くことができる。

 

f:id:kamonji224:20170724230656j:plain

手宮線の由来が記載されている。

手宮ー札幌間は北海道最初の鉄道だった。すなわち、今の小樽駅は後になってから建てられた駅なのである。

 

f:id:kamonji224:20170724230835j:plain

ベンチにも蒸気機関車の絵が。

 

f:id:kamonji224:20170724231059j:plainスタンドバイミーとはちょっと違うが、哀愁は充分に感じられるだろう?

 

進んでいくと、色内駅跡にたどり着く。

 

f:id:kamonji224:20170724231347j:plain

100年を超える歴史があった。

 

f:id:kamonji224:20170724231448j:plain

色内駅について。

手宮線は貨物運搬が主であったが、この駅は町の中心に近いこともあって旅客が多かったようだ。

 

f:id:kamonji224:20170724231535j:plain

今は待合所のような雰囲気となった。

 

f:id:kamonji224:20170724231700j:plain

f:id:kamonji224:20170724231753j:plain

往時の色内駅。

自分が写りこんでしまったのはご愛嬌。

 

f:id:kamonji224:20170724231940j:plain

この先も、線路は続く。

小樽を歩いてみる、一人で ― 北のウォール街 ―

水天宮の港側の階段を下って、小樽駅方面へ向かう。

 

寿司屋通りを越えて、もう一本先に行くと歴史的建造物が並ぶ通りがある。

 

まず最初に日本銀行旧小樽支店

f:id:kamonji224:20170722102547j:plain

f:id:kamonji224:20170722102613j:plain

昔は札幌じゃなくて小樽にあったんだよ~

今でも無料で観覧可能。ここは一度入ってみる価値はあると思う。

 

 

 続いて斜め向かいにあるのが

f:id:kamonji224:20170722102931j:plain

f:id:kamonji224:20170722102958j:plain

北海道銀行本店。

今はレストランになっている。

 

変な角度からしか撮れなかったが

f:id:kamonji224:20170722103302j:plain

f:id:kamonji224:20170722103346j:plain

三井物産小樽支店。

シンプルな意匠が特徴である。

 

この通りには今も郵便局の本局や北洋銀行の小樽中央支店があって、かつての繁栄の名残をかすかにとどめている。

 

また、意外なところではハローワークの建物が小樽都市景観賞を受賞したりなんかしている。

隣に建つ日銀支店が運河側から見えるよう、建て直しを行ったそうだ。

その際に周囲の歴史的建造物に相応するようなデザインに設計したらしい。

 

今では飲食店やお土産屋さんなども並ぶ通りになっているので、観光に来たらぜひ歩いてみよう。