日本語の本質

司馬遼太郎対話選集2 「日本語の本質」

 

 

 

 

文春文庫の司馬遼太郎対談シリーズ。

 

収録されているのは

中世歌謡の世界 (大岡信) Wikipedia:大岡信

日本文化史の謎 (丸谷才一Wikipedia:丸谷才一

空海芭蕉子規を語る(赤尾兜子Wikipedia:赤尾兜子

日本語その起源の秘密を追う(大野晋Wikipedia:大野晋

日本の母語は各地の方言(徳川宗賢Wikipedia:徳川宗賢

人口日本語の功罪(桑原武雄)Wikipedia:桑原武夫

 

文化・教養人と司馬遼太郎の対談。

 

今に残された和歌や俳句から当時の社会を読み解き、語彙の音節やアクセントから日本語の起源と時代と共にどう変動したかを探る。

 

最後の人工日本語=標準語については

理路整然と話すためには標準語は極めて有効だが、感情豊かに話すには(特に地方出身者にとって)どうも具合が悪い。と、二人は結論づいた。

現在でも時折方言ブームのようなものが起きるのは、無意識のうちに皆が同じことを感じていて、偶々現れる方言が感性に響いた結果だろうか。

とかく一極集中しがちな日本人だが、多様性を持つためには日本語を器用に使いこなすことも必要なのだろう。