世界ふれあい街歩きシリーズ。
今回は、南仏・プロヴァンス地方の町、アルル。
アルルはフランスのコミューンと呼ばれる地方自治体である。
フランスの地方行政区画は大きい順にレジオン(地域圏)、デパルトマン(県)、アロンディスマン(郡)、カントン(小郡)、コミューン(市町村)となっている。
日本のように市町村の区別はなく、全てコミューンで統一されている。
アルルは地中海沿岸にある、ローヌ川の河口の町である。
ローヌ川はフランス最大の河川で、古来より水運でフランスの南北をつなぐ重要な水路でもあった。
古代ローマ時代から発展し、当時の円形闘技場が今も残されている。
アルルは鉄道が発達するまで重要な港であったが、19世紀の鉄道の開通で徐々に衰退していく。
しかし、僻地になっていたこの町を愛したのがファン・ゴッホであった。
この町に住んでいたのは1年余りだったが、その間に「アルルの女」、「夜のカフェテラス」、「アルルの跳ね橋」そして「ひまわり」など有名な作品を描いている。
カフェテラスは現存しているし、アルルの跳ね橋は復元されているようだ。
復元されたアルルの跳ね橋。作品とは場所も形もだいぶ違うようだが・・・
親友のゴーギャンと共に暮らしていたが、わずかな期間で別れることとなった。
とはいえ、ゴッホにとっては充実していた時期だったのではないだろうか。