小説フランス革命の登場人物

前回は小説フランス革命のあらすじを書いたが、

 

今日は登場人物たちの紹介をしようと思う。

 

(備忘録を兼ねて)

 

何しろ全18巻の大長編なので出てくる人物もそれなりの数がいるのだが

 

書ける範囲で書いてみようと思う。

 

 

ミラボー

貴族の放蕩息子。燻った生活を送っていたが三部会に民衆の代議員として参加。

巨体から放たれる豪快にして理路整然とした演説、他を寄せ付けない行動力で国王、民衆共に信頼を寄せられ革命をリードする。

王政と民主主義の両立を図ろうと奮闘していたが志半ばにして病に倒れる。

 

カミーユ・デムーラン

ジャーナリスト。気弱な性格で結婚も相手の親に許してもらえず、さえない日々を送っていた。

革命運動に身を投じ新聞発行や蜂起に直接参加するなど活発に政治運動を行う。王政打破後は自らも議員となり同志と共に活動する。

 

リュシル・デュプレシ

カミーユの許嫁。良家の娘で聡明で美しく行動力もある。

自らの危険も顧みずカミーユの政治活動を支える。

 

ジョルジュ・ダントン

弁護士。カミーユとは親友同士。

パリの下町の顔役であり、民衆の蜂起を指導。政争に明け暮れる議員の間を取り持ちながら徐々に存在感を高めていく。

いかつい風貌でありながら家族思いの一面も見せる。

 

ルイ16世

時の国王。

暗君として描かれることが多いが、この小説では家族思いで誠実な人柄を垣間見せる。この作品ほどルイ16世の内面を描写した小説はないのではないかと思う。

最期まで毅然とした態度を崩さなかった。

 

ロラン夫人

王政打破後、ブルジョワ中心の政治を支えた。

自らの屋敷をサロンとし一端はフランスの政治の中心となるも徐々にパリの庶民(サン・キュロット)と対立することに。

 

ジャン・ポール・マラー

ジャーナリスト。

過激な新聞を発行したびたび政府に追われるも、国外逃亡を繰り返し追手を逃れる。

革命中期では英雄的な扱いを受けていた。

 

エベール

パリの最下層貧民の代表にしてジャーナリスト。

王政打破後、ブルジョワ中心の政治となったことを批判し、民衆の熱狂的な指示を受け蜂起に成功。権力の中枢に近づく。

 

サン・ジュスト

ロベスピエールの右腕。

革命の中盤から登場し、革新的な演説で一挙に名を売る。国内の反対派を排除し、外国との戦争にも勝利してロベスピエールが権力を握るまで大車輪の活躍を見せる。

美貌も相まって「革命の大天使」とも呼ばれた。

 

マクシミリヤン・ロベスピエール

弁護士。カミーユは大学の後輩。

清廉潔白の士として革命初期から民衆に人気を博す。

ミラボーからは自分の欲望にもっと素直になった方が良いとアドバイスを受けるも変わらずにフランスの為、理想に向かって突き進む。

あまりにも純粋に過ぎるため権力争いからは一歩離れたところにいたが、サン・ジュストの活躍もあり最終的には短い間であったが最大権力者となる。

彼の死去を持ってこの小説は終わりとなる。

 

ナポレオン・ボナパルト

次の時代の主役。

外国との戦争の際、有能な指揮官として名前が挙がるが本人の登場は無い。