世界ふれあい街歩き ― リューベック ―

今回の世界ふれあい街歩きはドイツ北部の都市、リューベック

wikipedia:リューベック

 

シューレスヴィヒ=ホルシュタイン州に属し、人口は約20万人。

中世には北海・バルト海交易で繁栄したハンザ同盟の盟主であった。

 

その後はナポレオンによってフランスに併合される。

ナポレオンの没落後はドイツ領となり、第二次大戦後はイギリスの統治下に置かれる。

東ドイツとの国境に近く、亡命者が多かった。

 

現在では中世の街並みが残る歴史都市として北ドイツ有数の観光都市となった。

レンガ造りの町並みを縫うように通っているのがガングと呼ばれる細い通路である。

商人たちは通りに面した大きな館を立て、その裏に従業員用の長屋などを建てていたのだ。長屋は次々と建てられ、それに伴って通路であるガングも町の至る所にできたという訳だ。

 

 

 ハンザの女王と呼ばれた美しい街並みを誇るリューベック

旧市街の入口にあるのが町のシンボルであるホルステン門だ。

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ドイツで一番有名な門と言われている。

地盤が弱く、門の重さに耐えかねて少し歪んでしまっている。

内部は歴史博物館になっている。

 

中心部であるマルクト広場に立つ市庁舎は緑の塔に丸い穴の開いた壁、後年増築された白いアーケードなど多様な建築様式が混然とした不思議な建物である。

 

また、市庁舎以外でも黒いレンガを使った建物が多く、リューベック特有の街並みを演出している。

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 マリエン教会はドイツで3番目に大きく、レンガゴシック様式では世界一の大きさを誇る。若き日のバッハがここでレッスンを受けたことでも有名である。

 

聖霊養老院は裕福なハンザ商人たちが建てた福祉施設である。

現在では一部のみ見学することが可能。ホールでは工芸品市が開かれることもあるそうだ。

 

船乗り集会所も現存している。

航海の打ち合わせが行われたこの場所は歴史的建築としての価値も高い。

外観だけではなく、室内にも帆船の模型など当時使われていたものが残っている。

さらにここは現役の集会所でもあり、レストランでもある。

昼食はここでとるしかあるまい。

 

リューベックは3人のノーベル賞受賞者を輩出した町である。

文学賞トーマス・マンギュンター・グラス、平和賞のヴィリー・ブラント

彼らにちなんだ博物館や記念館がそれぞれ建てられており、名所の一つとなっている。

 

ギュンター・グラスは現在もリューベック在住であり、本人におめにかかることがもしかしたらできるかもしれない。