小樽を歩いてみる、一人で ― 運河の端と端 ―

さて、この頃になるとかなり雨脚が強くなってきた。

 

もう少しふらふらしてみるつもりだったが、やむを得ず先を急ぐことにする。

 

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この辺りは北運河と呼ばれるエリア。

観光客の姿は少なく、小型船舶が並んでいる。

 

 

この辺りにあるのは北海製罐(せいかん)という会社

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飲料缶やペットボトル、その他いろいろな缶を作っている会社である。

 

今でこそ本社は東京にあるが、大正10年に小樽で創立された会社をルーツとする歴史ある企業である。

 

敷地内には工場・倉庫がいくつか並んで建っているのだが、ショッカーの基地として撮影に使われたこともあるらしい。

やや廃墟のような雰囲気も見て取れる、この界隈では異質な建物である。

 

道道464号と合流し運河に沿って札幌方面に進んでいく。普段なら観光客でごった返している辺りだが、雨がひどくて人は全然いない。

 

石造倉庫群の対岸をずっと歩いていると運河の逆端に着いた。

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天狗山を源流とする於古発川(おこばちがわ)が運河に合流する部分が運河の南端となっている。

 

上の写真は浅草橋から撮ったもの。

この於古発川に沿って登って行くと手宮線跡地の南端にたどり着く。

 

ということからわかるように運河の現存部分と手宮線跡地はほぼ並行しており、端同士の位置もかなり近いのだ。

 

地図で見れば一目瞭然なのだが、そんなことを気にする人はあまりいないだろう。

 

ただ、小樽を訪れる多くの人は運河を散策する。であればメインエリアだけではなく、現役の頃の面影をかなり残す北運河まで歩く。そして戻りは手宮線に沿って歩いてみるというのも良いと思う。

 

小樽の発展と衰退、そして現状が良くわかるコースだと思う。

 

この辺りを中心にNHKの世界ふれあい街歩きで歩いて欲しい。

ナレーションには小樽出身の芸能人。といえば加藤浩次が有名かもしれない。

実はあまちゃんひよっこに出演する宮本信子小樽市出身である。

NHKであれば宮本さんがふさわしいだろう。