廃線となった幌内線跡の駅を辿って行ったが、幌内線と切っても切れない関係だったのが炭鉱である。
三笠市内にはかつて数多くの炭鉱があり、今でも一部遺構が残っている。
そんな中で特に目立つのが立坑櫓と呼ばれるものである。
炭鉱の採掘は斜めに掘り進む斜坑と垂直に掘る立坑に分けられる。
坑とは穴のことであり、人や石炭、物資の運搬及び通気機能が必要となる。
立坑櫓はエレベーター設備や換気設備を備えた建築物ということになる。
巨大な建築物であり、炭鉱施設のシンボルともいえるだろう。
そんな立坑櫓が三笠市内には3か所残っているそうだ。
今回はそのうち2か所を通りかかったので記録しておくことにする。
まずは幌内立坑櫓
唐松駅跡近く、現在は企業の敷地内に存在している。
撮影位置が悪く、樹木にさえぎられてしまった。違う角度から問題なく見えるだろう。
この櫓は運搬・入気用である。排気用の立坑もあったそうだが解体されたようだ。
そしてもう一か所、三笠市内最奥部にあった奔別(ぽんべつ)炭鉱の立坑櫓
立坑櫓は昭和35年に完成、そして昭和46年に閉山とわずか11年の稼働であった。
高さ51m、幾春別の市街地からもはっきりと存在が認識できる。
奔別という文字もはっきりと認識できる。
かつてはこの奥に奔別市街があったのだが、今は無住地区である。
隣に見える建物はホッパーという石炭を積みだす設備のようだ。
ここも私有地の中にある設備だが、出入口には説明版が展示されていた。
熊の剥製?
夜見たら剥製と知っていてもビビるだろう。
林の中にも煙突のようなものが
木に葉っぱが茂る季節になると全く見えないかもしれない。