今日は2007年10月9日放送の世界ふれあい街歩きで紹介されたウクライナのオデッサについて調べてみた。
黒海の東岸に位置する港町。
18世紀、ロシアがトルコからこの地を奪う。
時の皇帝エカテリーナ2世は港湾を建設し、ギリシャ神話からオデッサという名をとった。
周辺は肥沃な土壌の黒土地帯であり、ロシア時代には穀物の輸出港としてペテルブルグにつぐ繁栄であった。
ウクライナの独立後も国内で第三位の人口を持つ都市である。
現在は機械製造、金属加工などの工業が主産業となっている。
錯視効果で見上げても見下ろしても踊り場が見えないようになっている。
戦艦ポチョムキンの反乱を描いた映画で、有名な乳母車が階段から落ちるシーンに使われ、世界各国の映画でオマージュのシーンが撮影されている。
現在は黒海を臨む名所として観光客が訪れる。
19世紀にはアールヌーボー調の左右対称な街並みが整えられた。
一部は現在でも残る町の名所となっている。
建物に使われたのは元々オデッサにあった柔らかくて加工のしやすい石灰岩。
地下から運んで来るだけなので、調達がしやすく次々と建物が建てられた。
石を切り出した地下道は今でも残っており、総延長は1000kmに及ぶという。
ちなみに、ちょっと前にブラタモリでパリを訪ねた時も全く同じ話をしていた。
こういうのって世界各地にあるのかね。
地下道は今では立入禁止だが第二次大戦中にはナチスに抵抗したパルチザンの秘密基地として使われていたらしく、その跡が一部見学できるそうだ。
このウクライナという国、日本にはなかなか馴染みの薄い国だが文明の十字路的な位置にあり、その歴史は過酷ではあるがとても興味深かった。
まさに民族の興亡の歴史である。興味のある方は是非。
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