目次
1.アイアンホース号
前回に引続きまして小樽市総合博物館のお話でございます。
館内は鉄道を中心に小樽の歴史などの展示が充実しております。
一方屋外はかつての手宮駅構内であった敷地に車両をぎょうさん配置しとります。
この博物館の名物、アイアンホース号。動態保存をしており乗車もできる。
ちょうど出発したところ。
間もなく到着。
軽快に音を立てながら停車場に滑り込んでくる。
客車は3両。コロナの影響で完全予約制でスペースを確保しながらの運行。
乗客を降ろした後、転車台へ突入。
乗客たちも見守る中転車台への乗り入れが進む。
無事に乗り入れて方向転換。
90度回転し、正対。
職員さんが調子を整えている。
車輪のようなものがレール上を回って台を回転させているようだ。
無事に一回転して方向転換完了。
発車地点に向けて出発進行。
博物館内を走行。ある程度進んだ後いったんバックして客車を連結。
客車を引き連れて改めて走り去るアイアンホース号。
蒸気機関車に引っ張られてゴトゴトと客車が進んでいく。
機関車よりもこの客車の方が時代を感じさせるかもしれない。
空の転車台はこんな感じ。
アイアンホース号は1909年アメリカのペンシルベニア州にあるポーター社で製造された機関車である。
アメリカやグアテマラで農産物輸送に観光鉄道などで活躍してきたが、1996年日本の小樽交通記念館が購入。動態保存されることとなり、現在に至る。
元々は石炭を燃料としていたが、現在は重油で動くようになっている。
客車と車掌車も同時に輸入し、共に鉄道ファンを楽しませている。
そんなアイアンホース号も2017年にボイラーに重大な故障が発生。
存続が危ぶまれたがクラウドファンディングが成功し、無事に修繕を終えて職場復帰を果たした。
2.官営幌内鉄道
線路わきには北海道鐡道開通起点の記念碑が建っている。
京浜間・阪神間などはイギリス様式で建設されたが、何の意図があったのかアメリカ式が日本で初めて採用される。
しかし、線路の規格だけは本州の鉄道と統一された。後年青函連絡船や青函トンネルによって北海道・東北を列車が行き来することが可能となったのはこの時の先見の明によるものだ。
開業にあたってアメリカから2両の蒸気機関車と8両の客車を輸入。
西部劇に出てくるようなスタイルの機関車で、開拓前の原野やアメリカ式のフラグステーションを走行する姿は、北海道の開拓をアメリカの開拓と重ね合わせるような風景であったことだろう。