札幌史跡探訪 ― 八軒駅 ―

目次

 

1.八軒駅

某月某日、夏も終わり秋の紀行になってきた頃。

自転車に乗っていつものように札幌市内を徘徊する。

この日は西区の方へ行ってみた。

 

最初に向かったのは八軒駅

 

 

住宅街の一角、大きな道路から少し中に入ったところにあるこの駅。

高架が目立つので鉄道が通っていることはわかるが、駅がここにあることを知って驚く人も多いかもしれない。

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縦型の駅名看板。

北海道ではおそらく都市部以外にはないだろう。

個人的には初めて見たので、他にあるかどうかもわからない。

 

駅前はこんな感じ。

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線路に沿って道路が伸びている。

駅前広場といったものは全くない。

 

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駅舎部分はレンガ調と黄土色のツートンカラー。

お菓子の家にも見える。

 

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駅は1階部分に設置されている。

待合室はそれほど大きくなく、殆どの人は通過するのみ。

 

2.八軒駅と近隣の歴史

1870年本願寺移民がこの地に入植。その時の戸数が8軒だったことから、八軒という地名が付いた。

 

今昔マップより

1916年の地図では畑の中を時々道路が通っているのみ。

 

1960年代の航空写真では既に札沼線が開通(1935年全通)しているものの、八軒駅付近はまだまだ農地が大半。 

1970年代半ばの写真でようやく、区画割がなされ、一挙に住宅街になった。

駅横にある小学校が今と配置が異なっている。

 

八軒駅が開業したのは1988年。構内踏切を持つ1面2線のホーム構造であった。

当初は駅ではなく信号場の予定であったらしい。

1996年桑園駅新川駅区間の高架完成、翌年には現在の駅舎ができる。

2012年桑園~北海道医療大学間の電化工事完了。

それまでは高架・複線で非電化という珍しい形態であった。

現在も札幌駅~当駅間は単線である。

(札幌~桑園間は3線のうち、函館本線が2線・札沼線が1線の利用)

 

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