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1.メリダ
今日は2009年3月5日放送の世界ふれあい街歩きで紹介されたメキシコのメリダについて調べてみた。
マヤ文明が栄えていたが、現在の都市を開いたのはスペインの侵略後。
16世紀にやって来たフランシスコ・デ・モンテーホ総督。
今も邸宅が残っており銀行として使用されている。
正面入口には武装したスペイン人兵士と叫ぶマヤの人々が象られている。
近くには町のシンボルである大聖堂。
アメリカ大陸でもっとも古い教会の一つと言われるメリダの大聖堂。
先住民に対するカトリックへの改宗の拠点だったメリダには他にも教会が数多く残っているようだ。
町は平らで碁盤の目の造りになっているが、これは先住民が築いたピラミッドの跡地に新しい町を建設したためだそうだ。
19世紀後半、町はエネケンという作物の栽培で潤うようになる。
リュウゼツラン(サボテン)の1種でマヤの人々は繊維をサンダルや衣類・バッグなど日用品に利用していた。スペイン人もロープなどに利用し世界中へ広がっていく。
そしてアメリカでは農機具メーカーの自動小麦結束機に使用され、ユカタン州の経済に大きな影響を与えた。
その後化学繊維の普及でかつてのような大規模栽培は姿を消したが、現在も土産物などに利用されている。
2.イサマル
次はメリダから西へ向かったところにある町、イリマル。
町中が黄色に染められていることで有名だ。
事の始まりは19世紀。市長が白い街メリダに対抗して、この町にも特徴を生み出したいと考えた。
黄色になった理由は古代マヤ文明の神話。人間はトウモロコシから生まれたという伝説から、トウモロコシと同じ黄色に町を染めるとマヤの神様も喜ぶに違いない。
というわけで黄色の街が誕生したそうだ。
町にはキニチ・カクムー・ピラミッドというマヤ文明の遺跡も残っている。
メキシコでも有数の大きさを誇るピラミッドだ。
3.マヤ文明
16世紀まで中米で栄えたマヤ文明。
統一した王朝は存在せず、各地に大中小の国家が点在していたと考えられている。
鉄器はなく石器を主に使用。金銀銅などの金属は発掘されているが主に装飾品として使用されていたようだ。
メリダにはマヤ博物館もある。残念ながら日本語には対応していないようだが展示品を見るだけでも楽しいかな。
メリダの南にあるウシュマル遺跡は700~1100年頃に建設された建物が主。
魔法使いのピラミッド、尼僧院、総督の館など規模が大きく保存状態も極めて良好でマヤ文明を代表する遺跡だ。
マヤのピラミッドはエジプトとは違い、上部に神殿が築かれている。
三角錐の下部は土台としての性格が強く、時代を重ねるとともに2層、3層と増築されていくことも常だったようだ。