目次
1.アルペン街道
今日は2012年11月30日放送の地球絶景紀行で紹介されたドイツのアルペン街道について調べてみた。
アルペン街道とは1927年に設けられたドイツの観光街道。
ドイツ南部~南東部へかけて、オーストリアとの国境となるアルプス山脈の麓を通る総延長450kmの道。
西端はバイエルン州の南西にあるボーデン湖の小島リンダウ、東端は同じくバイエルン州の東南端にあるベルヒテスガーデンという町である。
道中は湖に牧草地、森、山岳地帯と多様な自然の景観に溢れている。
ハイキングやドライブ、ウィンタースポーツなど自然を体感、城や教会等の荘厳な建造物を訪問、家々の可愛らしい壁絵を眺めながらの街歩きなどが主な観光である。
2.ボーデン湖
街道の西側起点はボーデン湖。アルプスで2番目の規模を持ち、スイス・ドイツ・オーストリアの国境地帯に位置する。
氷河によって造られたU字谷に水が溜まってできた氷河湖。古代ローマ帝国の拠点となって以降水運の要衝であった。現在は湖畔にブドウが栽培されワインの産地。
リゾート地としても人気だ。
湖に浮かぶ小島リンダウはかつて帝国自由都市の地位を得ていたが、ナポレオンによってバイエルン州に併合させられる。
かつての豪商の館が連なり、旧市庁舎の壁に施された精密な画と装飾はかつての繁栄を忍ばせる。
隣町フーリドリヒスハーフェンは飛行船発祥の地。現在も飛行船の製造や遊覧飛行を行っている。
3.中央部
中央部ではロマンティック街道終点のフュッセンと交差、ここからアルペン街道はロマンティック街道を逆行するように重複。
シュヴァンガウ・シュタインガーデン・ヴィルトシュタイクなど2つの街道が重なる町を通ることになる。
その先にあるのはオーバーアマガウ。
美しい壁絵と木彫が特徴的だが、もっとも名高いのは10年に一度行われるキリスト受難の舞台劇。ペスト大流行を逃れたことを感謝して1634年に始まった歴史を持つ。
南へ下ると豪勢な修道院で知られるエッタール、スキーとハイキング盛んなリゾート地のガルミッシュ=パルテンキルヒェン、かつてのドイツとベネチアを結ぶ交易の町で、現在は弦楽器政策が盛んなミッテンヴァルトなどが人気の立ち寄りスポットだ。
4.東部
東側の見どころは3つの島が浮かぶキーム湖。その一つヘレン島にはバイエルン王ルートヴィヒ2世が建てたヘレンキームゼー城が建っている。狂王の異名で知られたルートヴィヒ2世は神話に魅了され建築と音楽に破滅的ともいえるほど浪費を繰り返した。
ヘレンキームゼー城は彼が実際に建築した3つの城の中で最も大きく、ヴェルサイユ宮殿を模倣したが、1886年に彼が死んだあとは建設が中止された。
最東端の町ベルヒテスガーデンはオーストリアとの国境近くに位置し、ドイツで最も綺麗な湖として知られるケーニヒス湖の観光拠点となっている。