目次
1.舟橋村
今日は2015年9月8日放送の空から日本を見てみようで紹介された富山県の立山黒部アルペンルートについて調べてみた。
最初は舟橋村
北陸三県で唯一の村。人口は約三千人で日本一面積の小さい自治体である。
富山市のベッドタウンであり、人口増加率が県内一高く、平均年齢も最も若い。
独立志向が高く、明治時代の町村制施行後、一度も合併がない。全域が平野でその半数が水田になっている。
鎌倉時代に建立したとされる無量寺には、当時の作とされる阿弥陀如来の立像があり、県指定の文化財となっている。年貢減を求めた明治初期のばんどり騒動では一揆の終結地となった。
2.上市町
次は上市町
人口は1万9千人弱。
北西部は平野で、中央部から東部にかけて町域の大半は山地が占める。
磨崖仏の不動明王が国の重要文化財となっている日石寺、12~13世紀の経塚や山岳寺院の跡が点在する上市黒川遺跡群などが史跡として残っている。
信仰の中心は20世紀になるまで正式な登頂記録の無かった霊峰・剱岳。
現在でも一般人が昇る山としては最も危険な山とも言われる。
国内では数少ない氷河の現存する山で、その浸食によって削り取られた山容は極めて峻険である。
3.立山町
最後は立山町
人口はおよそ2万4千人。
西部の平野では稲作が盛ん。東部山岳地帯の立山連峰や黒部ダムなど富山県を代表する観光地である。
1931年の開業当時の木造駅舎が現在も使用されている。表札に釋(えき)という旧字体が使われ、右書きで表記されている数少ない駅。
寺田駅から立山線で南下していくと、常願寺川沿いに立山連峰の観光地まで進むことができる。終点の立山駅のそばにあるのは立山カルデラ砂防博物館。
観光ルートから外れる常願寺川の上流は、立山カルデラという浸食型のカルデラがある。崩壊が激しく、度々土砂が下流に流れ、災害が頻発し1世紀に渡って砂防工事が行われている。戦前は立山温泉など観光施設もあったが、現在は一般の人は立入禁止。
明治時代から砂防工事が行われていたとあって、日本の砂防技術を代表する設備が数多いそうだ。
それではメインの立山黒部アルペンルートへ。
見どころは数多いが、まずは悪城壁。高さ500m、一枚岩としては日本で最も高い岩とされる。火山の噴火によってできた台地が称名川の浸食でつくられた断崖。
溶結凝灰岩でできている。
続いて称名滝。こちらも高さ350mと落差日本一の滝。
四段構成で、残雪時や大雨時のみ隣にハンノキ滝という落差約500mの滝も出現する。
滝つぼの直径は60m、深さは6mにも及ぶ。
以前NHKBSで真冬のハンノキ滝登攀に挑戦する番組を放送していた。
これらの滝の頂上部分にあるのが弥陀ヶ原。
谷を埋め尽くした火砕流で形成された台地で、ラムサール条約に指定された湿原では日本最高峰に位置している。この湿原は大量の雪によって植物の分解が進まずに泥炭化し、大量の水分を保全することによって生まれたもの。多数の池塘や珍しい高山植物が無数に点在している。
最後は室堂平。
標高2500mの位置にあり、ここも火砕流によって形成された平らな台地。
日本最古の山小屋である立山室堂や日本最高峰にある温泉(みくりが池温泉)などを巡り、氷河の浸食によってできたカールが特徴的な北アルプスの山々を展望できるハイキングを楽しもう。