藻南公園から石山の市街地を走る。
石山東方面へ坂道を登っていくと、公園のようなスペースがある。
石山緑地と名付けられた、このスペース。
かつて札幌軟石として世に知られた溶結凝灰岩の採石場を再活用した場所なのだ。
明治の初め、北海道開拓初期から戦前まで石材利用の洋風建築に盛んに使用された。
約100年近くの歴史を持ち、最盛期には100軒を超える石材店があったそうだ。
しかし、コンクリートの普及に伴い利用は激減していく。
そんな時代に思いを馳せながら歩いていると、この場所を蘇らせたアーティストの作品に出くわすこととなる。
ふむ。ちょっと難解だが。
石山緑地は南北2つのブロックに分かれている。
今回は南から入ってみた。
荒々しく削られた岩肌がむき出しになっている。
気持ちの良い芝生にも作品が並んでいる。もっと近づいてみるべきだった笑
古代遺跡のような「ネガティブマウンド」
不思議な形に削り取られた岩壁と、コロシアムのようなステージ。
ファンタジーゲームの迷宮に来たような感覚に陥る。
白樺の樹々越しに岸壁を眺める。
写真ではわかりにくいかもしれないが、かなりスケールが大きく、圧倒される。
少し北へ向かうと、水遊びもできる小さい子供向けゾーン。
らせん状の塔。色合いも日本らしくなく、洋風な印象。
1945年の国土地理院地図の航空写真
現在の石山緑地以南にも道が伸びている。
採石場のように見えるがどうだろう。
今昔マップより
1960年代、採石場南部はその跡が残っているが、70年代になると緑に飲み込まれ、現在は完全に森の中となった。