東京旅行 ― 多摩動物公園Ⅲ ―

目次

 

1.インドサイ

まだまだ動物園をめぐる。

次はインドサイ。

記憶の限りではサイを見るのは初めて。

皮膚に段差ができているので、遠目には鎧を着ているように見える。

実物は写真よりもっと固そうに見えた。

 

このアングルはより鎧感が高い。

皮膚のぶつぶつ感も人工物っぽい。

 

サイといえば角がやはり特徴。

骨ではなくて毛や爪と同じケラチンという物質でできている。

ケラチンはタンパク質の一種でサイの角は繊維質の集合体構造。

 

写真を見ていると耳が特徴的なことに気づく。

ラッパの形をしていて360度動かせるそうだ。

目が悪い代わりに耳と鼻がとても優れているそうだ。

お腹がでっぷりとしているのと対照的に足が細め。

 

2.シフゾウ

次はシフゾウという珍しい鹿の仲間

 

中国に生息していたが野生種は一度絶滅。飼育下の個体を増やし、再度野生化を試みている。

 

シフゾウは鹿の角、馬の頭、ロバの体、牛の蹄という特徴を持つ。

4種の動物に似ていることから四不象という名がつけられた。

野生の生態は科学的な研究が行われる前に絶滅してしまったため不明のまま。

現在生きている個体は全てイギリスの貴族が庭園で飼育していた200頭の子孫だそうだ。

 

3.オランウータン

次はオランウータン

窓にぺったり貼りついて人間を観察していた。

空中散歩を観覧できる設備もあるのだが、この日は既に終了し、オランウータンたちはお休みモード。

 

 

4.レッサーパンダ

次はレッサーパンダ

仰向けに寝そべりながら餌を食べるという、稀に見るだらしない体勢。

木の上を走り回っている印象が強かったのでびっくり。

お腹側は真っ黒なんだね。

 

起き上がって歩き回り始めた。いつもの見慣れた姿。

かつてはタヌキの仲間とされていたそうだが、今は独立した種となっている。

肉食動物に分類されているが、野生では限りなく草食に近い雑食だそうだ。

 

5.モウコノウマ

続いてモウコノウマ。(蒙古野馬)

アジア中央部に広く生息していた。

家畜の馬よりも小柄だが頭部は大きく、首が太い。

茶色の毛並みで、足元だけが靴下をはいているように黒っぽくなっている。

たてがみが短い。家畜馬と違って神経質で人間が乗ったりすることはできないそうだ。

 

野生では一度絶滅したようだが、再野生化に成功しモンゴルの草原で走り回っている。

 

家畜の馬と同じく群れで生活するらしい。多摩動物公園では11頭飼育している。

 

6.マレーバク

最後に見たのはマレーバク。屋外での展示は終わり、飼育室で餌を食べていた。

屋外にはプールがあって、室内から泳ぐ姿を見ることができるようにもなっている。

このツートンカラーは目立ってしょうがないように思えるが、自然界では体の輪郭を不明瞭にする効果があるらしい。

 

ウマ・サイ・バクは奇蹄目に分類される。

蹄の数が奇数という意味。ウマは1つ、サイは3つ、バクは前足が4つで後足が3つという微妙なラインだが奇蹄目に分類されている。これは体重を支えているのが中心の指であることが指標の一つになっているかららしい。

有史以前には栄えていた奇蹄目だが、今は上記の3種のみ。

 

蹄の数が偶数の偶蹄目は、ウシ・ヤギ・ブタ・シカ・キリン・ラクダ・カバなど多数で奇蹄目と反比例するように繫栄している。