瀬棚線を目指す ― せたな町情報センター ―

目次

 

1.せたな町情報センター

真駒内ダムから再び旧北檜山町の市街中心部へ戻ってきた。

今回最後の目的地であるせたな町情報センターに入館。

 

ここも昼休みの時間帯は入館できないので訪問する際は要注意。

1階は図書館になっている。

雑誌や道内・町内の資料もあって小ぢんまりしているものの、町内の読書好きにはなくなてはならない施設。

2階は郷土資料館になっているの、職員さんに一声かけて見学しよう。

 

まず目を引くのは道内では珍しい兜の展示。

角の生えた龍の頭が象られている。

 

丹羽地区の開拓の祖である、元会津藩士の丹羽五郎家に家宝として伝えられていた由緒正しき兜。

五郎氏の父は戊辰戦争会津藩士として従軍し、自刃して果てたそうである。

その際にも装着していたという、実戦をくぐり抜けて現代まで保存されてきた兜だ。

実際に使われていただけでなく、当時の甲冑師の中でも名人といわれていた明珍信家の作によるということがわかり、より重要性が高まった。

 

続いては古生物の化石。

せたな町で発見されたデスモスチルスの化石が展示されている。

約7千万年前に日本や北米の海岸沿いに生息していたと考えられている哺乳類。

円柱のような形の歯が特徴的で、束柱類と分類されたが、現代に同種の生物は発見されておらず、姿かたちや生態については謎が多い。

 

部分的に発掘された化石をもとに姿が復元されているが、今後の発見によってはがらっと変わる可能性を秘めている動物だ。

 

2.瀬棚線資料

この建物にも瀬棚線にまつわる資料が展示されている。

まずは丹羽駅で使用されていた駅名標

錆具合からして実際に利用されていたものだろう。羽という字が特徴的な字体。

 

瀬棚線各駅のイラストと説明文も展示されている。

国縫駅のみ写生年月が記されておらず、もしかすると加工した写真かもしれない。

他は昭和59年に写生された駅舎である。

茶屋川駅は駅跡に立ち入ることも難しく、当時の様子をうかがえる貴重な資料といえるだろう。

美利河駅は地面近くまで屋根がある、雪害対策なのか独特な形状の三角屋根だった。

 

開業時から無人駅だった北住吉駅、メップ川の通称を駅名とした種川駅。

 

今金~丹羽駅。この路線最大の利用者数を誇った今金駅と田園地帯に設けられた小さな2駅。

 

今も現役時の姿を残している北檜山駅と、しっかりした風除室のあった瀬棚駅。

閉塞区間といえば、必須の鉄道グッズ「タブレット

最後尾には駅員帽がかけられていた。

 

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