今回の地球絶景紀行はドイツのザクセン州へ向かう。
ドイツは人口約8千万人。
そのうちザクセン州は400万人ほどである。
旧東ドイツに属しておりチェコやポーランドと国境で接している。
最初に訪れたのはライプツィヒ。
人口は約50万人。
神聖ローマ帝国の商都として栄えた。ニコライ教会やトーマス教会などが建てられる。
旧市庁舎も16世紀の建物だ。
その16世紀にはルターが活躍し、ライプツィヒはプロテスタントの町となった。
18世紀以降は音楽の都として栄える。
バッハやメンデルスゾーンが活躍し、現在でも彼らの足跡をたどる博物館で展示物や演奏に触れることができる。
また、バッハは教会音楽監督という肩書を持っており、彼が指揮していたトーマス教会少年合唱団は現在もなお活動を続けている。
新市庁舎も竣工は100年前。貫録たっぷりである。
続いてはドレスデンへ向かった。
人口は約50万人。ザクセン州の州都である。
ドレスデンが最も栄えたと言われるのはポーランド王アウグスト1世の時代と言われている。
その後はザクセン王国の首都でもあった。
第二次大戦で徹底的に爆撃を受け、歴史的建造物も被害を受けた。
当時ドイツ軍の捕虜であり、この爆撃を経験したアメリカの小説家カート・ヴォネガトジュニア(太田光の心の師)の作品スローターハウス5も有名である。
ソ連占領下の東ドイツ時代は放置されていた。ドイツ統一後、がれきを集めて復元するという世界で最も難しいジグソーパズルによって見事再建された聖母教会をはじめとして数多くの歴史的建造物が復元されている。
古い街並みの中にあってエルベ川はドレスデンの風景のアクセントとなっている。
ドレスデンも文化が栄えた町であった。
ツヴィンガー宮殿内のアルテマイスター絵画館にはラファエロ、ルーベンス、レンブラントなどの絵が並ぶ。
ロベルト・シューマンが円熟期を過ごした地でもある。
ワーグナーも宮廷歌劇長としてアウグスト1世に仕えていた。
現在の工業先進国ドイツにとっては西部とは異なる歴史をたどってきた古都ザクセン州。
特に風景や文化で違う香りをかんじることができるだろう。