苫小牧の勇払から東へ向かう。
海岸線に沿って走っていくと、厚真町に入る。
苫小牧市と厚真町の境目には大きな河川や峠があるわけでもなく、気づけばなんとなく町境を越えている。景色もあまり変わらない。
海沿いに走っていくと最初に目につくのは苫東厚真発電所。
かなり大きな建造物である。今回は霧雨の中を走っていると、もやにかすんだ巨大な城のように見えた。
条件はあるものの、見学も可能なので火力発電所に興味のある人はぜひ行ってみよう。
さらに東へ行くと、今度は苫小牧東港フェリーターミナルにお目にかかる。
苫小牧西フェリーターミナルが苫小牧市街地に比較的近接しているのに対して、こちらはもはや苫小牧の市域外である。
新日本海フェリーのターミナルで秋田、新潟、敦賀への路線が就航している。
この苫東という地域、なかなかいわくつきの工業団地の名前からとられている。
詳細は省くが田中角栄さんのころから開発が進められたもので、借金だけが莫大に残っているとかなんとか。
災害によって一部は運行を停止ししたまま廃線となる可能性が高い路線であるが、この辺りはまだ現役の路線である。
厚真町には駅は一つしかないのだが、せっかくなので立ち寄ってみた。
その名も浜厚真駅。
フェリーターミナルからは歩いて10分程度だが、コンビニはおろか人家もまばらな原野の中を歩くことになるので覚悟しておいた方が良い。
歩道もろくにないので、天気の悪い日や夜はやめた方が無難である。
JRの本数も決して多くないのでフェリーを利用する人は基本的にパスするべきである。
そんな浜厚真駅だが、外観はこんな感じ。
かつて実際に利用されていた車両を使った駅である。
北海道の田舎ではそんなに珍しくはないのだが、海辺の駅らしいきれいな塗装が施されており、殺風景な景色の中で心が和む場所だ。
時刻表。1日8往復程度。
これを多いとみるか少ないとみるか・・・