今日は2008年4月10日放送の世界ふれあい街歩きで紹介されたモロッコのフェズについて調べてみた。
モロッコ北部の内陸都市であり、イドリース朝やマリーン朝などの中世イスラム王朝はこの地を首都に定めていた。
その後も東西南北に向かう交易路の交差点として繁栄を続け、隊商や巡礼などで賑わっていた。
現在は手工業が盛んである。多くの伝統工法が残っているが、とくに有名なのは皮なめしである。
染料の入った壺が一面に並べられている。臭いは相当なものだ。
原料はひなげしの花やインディゴが多い。
フェズの町そのものも観光名所として名高い。
石造りの家と複雑な街路が並ぶ旧市街は迷宮都市としてその名を世界に響かせている。
中庭の確保や交互に配置された入り口、狭く曲がりくねったうえに高低差があって見通しの悪い道など迷路でしかないような街並みである。
メインストリートは正門とされるブー・ジュールド門からカラウィンモスクへと繋がる道。ここをまず頭に入れるのがラビリンス攻略の第一歩である。
観光客は残念ながらモスクに入ることができない。
その代わりマドラサ(神学校)を見学することができる。
マドラサにも素晴らしいイスラム建築があるので見逃さずに進もう。
メインストリートのゴール、カラウィンやその途中にあるブー・イナニヤ・マドラサのアラベスク模様などは必見である。
また道の途中にも霊廟(ザーウィヤ)、公共浴場(ハンマーム)、隊商宿(フンドゥク)などのイスラム文化の施設が多々あり、寄り道しながら歩くことができる。
職人たちの工房なども豊富だ。ネジャーリン木工博物館などの見学施設や土産屋もあるのでショッピングと技術鑑賞を併せて楽しみたい。