炭鉱と廃線 ― 鶉駅跡 ―

目次

 

1.鶉駅跡

道道115号線を東へ進み、次の鶉駅跡に到着。

 

 

ここは駅舎の建物が残っている貴重な場所。

駅舎として使われなくなった後、喫茶・スナックとして利用されていそうだが、それも閉店したらしい。くすんだ朱色の屋根と白い外壁。現役時代は洒落た雰囲気の駅舎だったのだろう。

 

周囲には郵便局、鶉神社などがあって集落の中心であったことが窺える。

航空写真で見ると廃線の跡も緑地帯として明確に残っている。

 

2.鶉駅と近隣の歴史

鶉地区は1899年に貸下げより、入地開始。

2年後、開拓者の故郷であった福井県鶉村より名を取って鶉農場が発足。

そのまま地名となった。

 

現在は福井市の一部となっている。九頭竜川左岸、市北西部の辺りだ。

 

農業を主としていた上砂川の鶉地区だが、炭鉱の発展と共に炭鉱住宅に変貌していった。駅ができたのは1948年、当初は仮乗降場だった。

1953年駅に昇格。旅客・荷物取扱。

1984無人化、1994年廃線に伴い廃止となった。

 

国土地理院地図より1970年代の航空写真。

 

道道115号線沿いは個人宅・店舗が多い。

パンケウタシナイ川の南側、段丘になっている部分は長屋状の炭鉱住宅が並んでいる。

 

ストリートビューで現在の様子。線路が通っていたところは何もない更地のようだ。

 

 

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