今日は2008年5月22日放送の世界ふれあい街歩きで紹介されたスペインのバレンシアについて調べてみた。
スペインで3番目の人口を持つ、ローマ帝国時代に建設された都市。
トゥリア川の河口に位置する。
気候は温暖で降水量が少ない。
ヨーロッパでも屈指の貨物量を誇る港であり、地中海沿岸では最大である。
1238年にレコンキスタによってキリスト教のアラゴン王国が奪還する。
イスラム教のモスクを改宗したバレンシア大聖堂は何世紀にも渡って建設が行われ、幾つもの時代の様式が混在している。
目印はミゲレテの塔。
15~16世紀には地中海の交易都市として栄華を極めた。
地場産業としては繊維産業が活発で、当時建てられた絹製品取引所ラ・ロンハ・デ・ラ・セダは古城を思わせる荘厳な建物で、内部の装飾も評価が高く観光名所の一つとなっている。
また、当時城壁に囲まれていたバレンシアへの入口だったのがセラーノスの塔。
現在は階段で上に登ることができ、町を一望できる。
現在のバレンシアのシンボルともいえるのが芸術科学都市。
トゥリア川の大洪水後に川の付け替え工事を行い、公園となった旧川床に建てられたミュージアム群。
オペラハウス、プラネタリウム、彫刻庭園、科学博物館、水族館といずれもヨーロッパ最大級の規模を誇る。
少し離れた場所にはファージャスと呼ばれる火祭り博物館。
毎年3月に開催される人形(ファージャ)が立ち並び、最終日には優勝作品以外は燃やされていしまうというお祭り。その歴代優勝作品が展示されている博物館である。
バレンシア名物の一つが陶器。
陶芸技術はアラブ人よりスペインに伝えられた文化の一つ。
バレンシア近郊は土と用水路に恵まれていたため、陶器製造が特に盛んであったとされる。
ゴンサーレス・マルティ国立陶器・装飾芸術博物館は陶磁器や伝統衣装・家具などの展示で文化史を学ぶことができる。
その他にもノルテ駅、バレンシア闘牛場など特徴的な建築物が数多い。
また、中心部から南にあるアルブフェーラ自然公園は地中海に面した塩水の混じる潟を中心とした公園。
多様な動植物の生息地、また渡り鳥の貴重な中継地として極めて環境的価値の高い地域である。