むかわ町穂別地区 ― 恐竜の街 ―

むかわ町の市街地を通り抜けると、町名の由来となった一級河川鵡川にぶつかる。その鵡川沿いを走る道道74号へ進路変更。山間部へ向かっていく。

 

途中で趣ある建物の郵便局を見つけた。

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似湾郵便局というらしい。この近くを流れる似湾川から来ているのか?

旧穂別町は似湾村と名乗っていた時期もあるらしい。

 

 

かつては鵡川の対岸にあったようだ。JR富内線が対岸を通っていたので集落もそちらがメインだったようである。廃線となった今は道道沿いに引っ越してきたようだ。

 

引き続き道道74号を進んでいくと、やがて鵡川を渡る橋に出る。

道道74号は穂別市街地に向かうのだ。

 

穂別町は古くからアンモナイトなどの化石の産地として知られていたが、クビナガリュウなどの化石を発掘するに至り、恐竜を観光資源の一つとして発展させてきた。

 

町内には化石の展示をメインとした町立の博物館。そして地球体験館という様々な環境を体験できる博物館が建てられている。

町立博物館の化石の展示もなかなか立派だが、地球体験館の方はガイド付きのツアー式となっている。純真な小学生はもちろん、大人も意外に楽しめる施設である。

これは施設もさることながら、ガイドの仕事ぶりもおおきく寄与しているのだろう。

少なくとも数年前に行った時にはそうだった。

今回はおじさんの単独行でもあり、そもそも開場時刻になっていなかったので博物館には寄らないでおく。

 

その代りに向かったのがこちら。

 

野外博物館。

市街地を高台へ向かうと突き当りにある。

公園にもなっており、つつじが多く植えられている。

時期外れので、まだ冬囲いが外れたばかりであった。

 

遊歩道を奥へ歩いて行くと

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何やら不穏なトンネルが。

 

内部は

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古代の海の風景?

 

 

 

トンネルを抜けると

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古代の海へタイムスリップ!

 

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学術的なことも展示されている。

 

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本物の化石も惜しみなく展示。

 

 ここはツツジ、桜などが植えられている12haの森の中。

その一角に造られた化石の森なのだ。

 

ステージもあってイベントを行うこともあるらしい。

恐竜の街、穂別町にふさわしい憩いの場である。

 

地球体験館はツアー制なので時間が決まっていることもあり、待ち時間を過ごすには町立博物館ともどもぴったりの場所である。

 

また、散歩するにも最適だ。

町内のキャンプ場を利用する方はちょっと足を延ばしてみるのも良いだろう。

むかわ町の鵡川地区 ― 秘境駅とノーベル賞 ―

厚真町から隣のむかわ町へ向かう。

浜厚真駅の近くからは国道235号線を走ることになる。

このままずーっと浦河町の市街地まで向かう国道である。

むかわ町は南北に長い町である。

wikipedia:むかわ町

 

鵡川町と穂別町の合併によってできた町である。

 

海沿いは旧鵡川町域にあたる。

 

厚真町との境目付近にはJRの浜田浦駅が設置されている。

 

 

なかなかの秘境駅として有名である。

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これが駅である。

雨露を辛うじてしのげる程度の建物だ。

周りにも人家はほとんどない。

 

中には駅ノートが置かれていた。

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周りの風景と駅のわびしさが相まって国内の鉄人達にはなかなか知名度が高いようだ。

外国から訪れている人もいた。

ここに到達した達成感で満ち溢れている人もいれば、駅もさることながら星空の美しさに感動したと綴っている人もいた(外国の方だったかな)。

星空観賞ツアーなどを企画できればJR北海道の手助けになるだろうか。

 

車で訪れる場合は、駅から少しだけ離れた場所に駐車帯があるのでそこに車を停めるとよいだろう。1~2分も歩けば駅に着く。ただし、歩道がないのでかっ飛ばしてる車に要注意だ。

 

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左側の枯れ木の向こうに見えるのが駅である。

こんな原野に囲まれた場所なのだ。星空が美しいのもさもありなんである。

 

さて浜田浦駅を過ぎるとまもなく旧鵡川町の市街地である。

町役場など行政機関が並ぶ辺りに道の駅も建っている。

 

 ここは温泉ホテルが併設されている道の駅だ。

朝7時頃だったので、売店等はまだ準備中であった。

中には入ることができる。

トイレを借りた後、館内のギャラリーを見学した。

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何のギャラリーかわかるかな?

 

ここは2010年にノーベル化学賞を受賞した鈴木章理学博士のギャラリーである。

博士はむかわ町の出身なのだ。

 

北大を卒業した後も、30年以上北大に勤務されたそうだ。

研究内容の詳細は私のような素人にはちんぷんかんぷんであるが、ウィキペディアによればパラジウムという金属を触媒として炭素同士を効率よくつなげる画期的な合成法を編み出したことで受賞となったそうだ。

 

また、功績としては学問の面だけではなく、特許を取得しなかったことによって広く使われる技術となったことが挙げられる。

今では広く応用され、抗がん剤エイズの特効薬・農薬・液晶や有機ELの製造にも使われる技術となった。

 

受賞当時は北海道初のノーベル賞として、道内では大きく盛り上がったが受賞の内容を理解できている人は少ないのではないだろうか。

 

むかわ町を訪れることがあれば、ぜひこのギャラリーも訪ねてちょっとだけ勉強してみるのも良いだろう。中には未来のノーベル賞受賞者が現れるかもしれない。

厚真町 ― 苫小牧の東 ―

苫小牧の勇払から東へ向かう。

 

海岸線に沿って走っていくと、厚真町に入る。

wikipedia:厚真町

 

 

苫小牧市と厚真町の境目には大きな河川や峠があるわけでもなく、気づけばなんとなく町境を越えている。景色もあまり変わらない。

 

海沿いに走っていくと最初に目につくのは苫東厚真発電所

かなり大きな建造物である。今回は霧雨の中を走っていると、もやにかすんだ巨大な城のように見えた。

条件はあるものの、見学も可能なので火力発電所に興味のある人はぜひ行ってみよう。

 

さらに東へ行くと、今度は苫小牧東港フェリーターミナルにお目にかかる。

苫小牧西フェリーターミナルが苫小牧市街地に比較的近接しているのに対して、こちらはもはや苫小牧の市域外である。

新日本海フェリーのターミナルで秋田、新潟、敦賀への路線が就航している。

この苫東という地域、なかなかいわくつきの工業団地の名前からとられている。

詳細は省くが田中角栄さんのころから開発が進められたもので、借金だけが莫大に残っているとかなんとか。

 

さて、発電所の辺りからはJR日高本線と並行して進む。

災害によって一部は運行を停止ししたまま廃線となる可能性が高い路線であるが、この辺りはまだ現役の路線である。

 

厚真町には駅は一つしかないのだが、せっかくなので立ち寄ってみた。

 

その名も浜厚真駅

フェリーターミナルからは歩いて10分程度だが、コンビニはおろか人家もまばらな原野の中を歩くことになるので覚悟しておいた方が良い。

歩道もろくにないので、天気の悪い日や夜はやめた方が無難である。

JRの本数も決して多くないのでフェリーを利用する人は基本的にパスするべきである。 

 

そんな浜厚真駅だが、外観はこんな感じ。

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かつて実際に利用されていた車両を使った駅である。

北海道の田舎ではそんなに珍しくはないのだが、海辺の駅らしいきれいな塗装が施されており、殺風景な景色の中で心が和む場所だ。

 

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時刻表。1日8往復程度。

これを多いとみるか少ないとみるか・・・

 

 

 

ウトナイ湖から勇払へ ― 白鳥の湖と開拓の苦難 ―

長かった北海道の冬もようやく終わりが近づき、ドライブを楽しめる季節になってきた。

というわけで早速土曜日の早朝5時に家を出発。

しかし、北広島や恵庭あたりでは畑に雪が積もってた・・・

また夜に降ってたんだな。

 

とりあえず国道36号線をひた走り、苫小牧の道の駅に到着。

 

 

ウトナイ湖という湖のほとりにある道の駅である。

まだ早朝なので施設は空いていないものの、湖に出ることができる。

 

建物を抜けると、靴の殺菌マットがある。

ここはラムサール条約にも登録された、鳥獣保護区である。

動植物に有害な菌や外来種を持ち込まないように管理されているのだ。

マットは車止めの手前にあるのだが、車止めの上には小鳥たちが座っている。

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誰かが作り物の小鳥に服を着せてくれたらしい。

心温まる話として新聞記事にもなったそうだ。

 

前に進んでいくとすぐ湖畔である。

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白鳥が3羽泳いでいた。こちらが近づくと遠ざかって行ったので、あまり近寄らないようにして撮影した。

 

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他の鳥の姿は見当たらなかったが、まだ寝ていたのかな。

 

2018年8月またも早朝に訪問

 

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ちょうど目覚めたところだった。

 

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湖は霧がかっていて幻想的な光景だったが・・・写真ではわからないね。

 

2017年の話に戻る。

国道36号線、そして国道234号線から道道781号線を日高本線に沿って進む。

 

次に向かったのは勇払(ゆうふつ)という地名のとある公園だ。

 

勇払開拓史跡公園。ただの公園ではないようだ。

北側は遊具が整備されていて普通の公園の佇まいである。

 

一方南側にある駐車場付近には建物がいくつかあった。

まずはこちら。

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そしてこんなものも。

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そう、ここは墓地でもあるのだ。

 

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江戸時代にはるばる東京から開拓と防衛のために北海道へやってきた人々。

並大抵の苦労ではなかっただろう。

この辺りは湿地帯で農業にも適してはいなかったようだ。

そんな先人を偲んで、この地に墓を建てることとなったわけだ。

 

詳しく知りたい人は資料館もあるので、寄ってみるべし。

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今回は早朝だったので、写真だけ撮って次へ向かった。

世界ふれあい街歩き ― ローマ ―

世界ふれあい街歩き。今回はイタリアの首都、ローマ。

wikipedia:ローマ

人口は280万人強。イタリアの政治、経済、文化の中心地である。

 

ローマ教皇が居住するバチカン市国ローマ市に囲まれている外国である。

 

 

古代ローマ帝国の時代より、常にイタリアの政治の中心地であった。

現在では観光客も多く訪れる国際都市となっている。

またカトリックの総本山でもあり、教会や修道院も数多い。

街中にはイタリアで3番目に長いテベレ川が流れている。

また、丘の多い町であり、起伏に富んだ地形も特色となっている。

 

 

 歴史の古い都市であり、古代遺跡も多い。

コロッセオやカラカラ浴場跡などローマ時代の遺跡は世界的な観光スポットとなっている。

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コロッセオは半周程が古代のまま残されている。

 

その他フォロ・ロマーノやフォロ・トライアーノなど遺跡だけでも枚挙にいとまがない。

 

市内には有名な広場も多い。

19世紀にイタリア王国を成立させたヴィトーリオ・エマヌエーレ2世記念堂の前にあるベネチア広場やスペイン大使館にちなんで名づけられたスペイン広場などが特に名高い。

 

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映画ローマの休日でオードリーヘプバーンがジェラードを食した場所である。

 

また、トレビの泉や真実の口などザ・観光名所が目白押しである。

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ここまで有名になるほどのスポットかどうかは疑問であるが、これもローマの休日とヘプバーンの影響が大きいのかもしれない。

 

また、キリスト教の聖地バチカン市国があることから、カトリックの重要な教会も多い。

サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂やローマ教皇が生活するサン・ピエトロ大聖堂など巨大なゴシック建築の教会がこれでもかと建てられている。

 

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サンピエトロ大聖堂のドームから見た広場。

最大30万人を収容できる。

 

 

世界屈指の観光都市ローマ。

有名スポットを全部見ようと思ったら何日あっても足りないだろう。