目次
1.四季のみち後編
四季のみちを引き続き進んで行く。
後半部分に差し掛かってすぐに機関車が展示されている。
まず最初に火力発電所の仕組みの説明板。
結構細かい図があるのが有難い。
灰の行先まで表しているのはなかなかないのでは。
この図についても少し説明文があるとなお嬉しかった。
下部にある説明文。
これは江別発電所の歴史・沿革についての説明。
戦前から稼働していた由緒正しき発電所。石狩川の用水と石炭の便が良く、大都市札幌に近いという抜群の立地だった。
この頃は江別駅付近が名実ともに町の中心部であったと思われる。
ちなみに説明板の反対側にはレンガ造りの大きなツタヤがある。
続いては静態保存されているディーゼル機関車&貨車。
今でも現役で働いていそうなデザインの機関車。
保存状態も良好。定期的にメンテナンスされているのだろう。
石炭貨車をお尻から。
こちらも黒々とツヤツヤである。
車体下部のメタリック部分。錆もなさそうで、見えない部分も抜かりなし。
レールと車輪。白トビしてしまったが、レールも綺麗に管理されているようだ。
続いては蒸気タービンの説明板。
こちらはカバー付きで保存されている。
さすがに曇ってしまっているが、文字ははっきり見える。日立製だった。
次はミルと呼ばれる微粉炭機。
この機械でどの程度細かい粉末になるのかちょっと想像がつかない。
最後はしゃ断器。「遮」ではないのかな?
こちらは白い構造物。汚れている様子もあまりなく、綺麗な印象。
人型のロボットが倒れているような形。
見学を終えて先へ進む。
冬ゾーンに到着。
時計台はやはりレンガ造りでモニュメントのような構造になっていた。
四季のみちのゴールは北海道電力総合研究所。
かつての火力発電所跡に建てられた、研究棟・実験棟を持つ研究所。
グーグルマップで見ると、建物裏には遺跡があった。今回は気づかずにスルーしてしまったのでまたいつか機会があったら。
庭も綺麗に紅葉していた。
江別に来る前は苗穂、美しが丘など移転を何度か重ねて1996年からこの地に落ち着いている。
1970年代後半の国土地理院地図の航空写真。この時は現役バリバリの火力発電所。
2.王子製紙江別工場専用線
さて、江別駅から分岐する専用線はこの火力発電所以外にもう一つあった。
今も現役の王子製紙工場。
1908年、当初は富士製紙の工場として操業開始。
紆余曲折を経て今は王子エフテックス株式会社という社名になった。
2021年3月末でパルプ製造を停止することが決まったようだ。
国道12号線近くの専用線廃線跡。道路に挟まれた不自然な草地がレール跡なのである。
痕跡を示すものはほぼ残っていない。不自然なスペースに気づくかどうかだけである。
1970年代後半の国土地理院地図の航空写真。
専用線は工場近くで何本かに分岐している。
1907年に敷設。運用開始は1909年からとのこと。
東京の飯田町駅へ向かう貨物列車も運行していた。
1986年、廃止となる。