日高廃駅巡り ― 蓬栄駅 ―

目次

 

1.蓬栄駅

日高三石駅を出てから三石川左岸の道路を北東へ進む。

農村地帯が広がる扇状地にあった次の駅は蓬栄(ほうえい)駅。

 

 

1958年に開業した旅客のみ取扱の無人駅。

ホームは道路から直接階段を上って進入できる仕様だった。

現在は立入禁止。

 

待合室は不思議な形の建物。ブロック造りで扉がなし。雨風雪対策は?

廃線後に転換されたバスの待合室としても引き続き使われるようで、しばらくは現役で使われるだろう。

奥に見える出入口はトイレ。こちらも扉なし。

 

 

ベンチが置いてあり、鉄道の駅として考えると心もとないがバスの待合所であればなかなかの建物に思えるから不思議。

 

反対側から見るとだいぶ雰囲気が違う。

 

待合室からは階段ではなく、砂利のスロープでホームに繋がっている。

 

草に埋もれそうな線路の周りは丘の下に広がる農村地帯。

 

草が伸び放題のホームと錆びた柵の向こうには駅名の由来となった蓬莱山が見える。

 

ホームの横には自転車置き場。最初は何かと思ったよ。

 

1970年代の国土地理院地図の航空写真

 

 

2.蓬莱山(ほうらいさん)

蓬栄駅のやや下流側にある蓬莱山。

ふもとはパークゴルフ場など公園になっている。

小さな神社も建てられている。

 

玄武岩安山岩が地中深くで圧力を受けて変成した角閃岩でできている。

周囲の地質よりも頑丈だったようで、残丘になった。

この部分のみ川と山がぐっと近づいて平野部がほぼなくなっている。

 

下流側から見るとこんな感じ。

 

右手の丘陵との間を道路と鉄道が走っている。

元々こういう地形だったのかは不明。

丘陵側は蛇紋岩らしい。露頭しているところもあるそうだ。

もろい蛇紋岩が崩れて、角閃岩の蓬莱山が単独に切り離されたのだろうか。

 

 

今日のチバユウスケ

 

 

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