目次
1.志文駅
道道38号線をずーっと西へ走る。
道道30号線とぶつかったところで左へ曲がり岩見沢市外へ続く道だが、
次にやって来たのは室蘭本線の志文駅
現在は小さな簡易的駅舎。
30年以上経ってはいるが綺麗に管理されているようだ。
跨線橋はもっと古いかな。
屋根はだいぶ草臥れている様。
中はザ・木造。ここだけでも一見の価値あり。
保守も必要だろう。室蘭本線の苫小牧以北自体いつまで残せるだろうか。
跨線橋から南側を眺める。
2本の線路が仲良く並んで走っていく。
右手の草地は剥がされてしまった線路跡だろう。
駅北側、線路をまたぐ長ーい自由通路。
設置されたのは1980年代のよう。
最盛期は側線や貨物扱い所などが犇きあう大きな駅であったが今は兵どもが夢の跡。
構内の広い敷地が往時を無言で語っている。
駅前は小さな市街地。
裏手は完全な田園地帯。
2.志文駅と近隣の歴史
この辺りは1889年、市来知集治監によって岩見沢~夕張間の道路が開通、その翌年最初の移住者がやって来る。
さらに10年後万字方面へ通じる道路が開通。1902年には志文駅が北海道炭礦鉄道の貨物駅として開業。滝ノ上(現在の朝日地区)へ通じる木材運搬のための馬車鉄道もあった。駅は現在よりも南にあり、大正初期まではそのあたりが市街として栄えていた。
1914年万字線の分岐駅として現在の位置に移転開業、馬車鉄道は撤去され新市街が形成される。1961年には岩見沢志文駅間で線路が増設された。
その翌年貨物取扱廃止。
1970年代後半の航空写真。
駅舎は大きく線路は2面4本活用されていたようだ。
万字線廃止に伴って外側の2線が撤去され、現在の構造となった。
現在の駅舎が建っている辺りも、元は一番駅側に敷かれていた線路・ホームがあった場所。駅前広場を若干広げたようだ。駐車スペースを確保したのだろうか。
岩見沢へ向かう線路は当初まっすぐ北へ向かい函館本線に合流していたが、増設された線路は現在の高速道路を過ぎたあたりでカーブして函館本線へ向かう。
今残っているのは増設された別線であり、元々敷かれていた線路は剥がされた。一部は公園となって市民の憩いの場となっているそうだ。