目次
1.大狩部駅
海岸沿いの断崖を下ったところで左折。さらに左折して細い道に入ると左手にトンネルが見えてくる。
車は通れない小さなトンネル。
ここから徒歩で進んで行った先が大狩部駅(おおかりべえき)跡だ。
待合室はブロック造りの小さな建物。
日高本線の中でもトップクラスの簡易的な待合室。
木製のベンチ?のようなものが見える。
ここは鍵が閉まっていないというか、そもそも扉もないので今でも中に入ることが可能。だが、危険な虫などの先客がいる可能性もあるので立入はせず。
駅から国道方面を流れる。
尖った三角形の小さな山と丸みを帯びた丘の間を国道が走っている。
左手のカーブを描いているのが日高本線。
海沿いを走る線路の様子。
眺めは最高であったろうが、その代償が最悪の形で現れた。
高波によって路盤が崩れ、線路は無残にもうねり、捻じれた状態のまま。
被害から数年たって正式に廃線が決定。
鉄路もいつの日か撤去されてしまうのだろうか。
2.大狩部駅と近隣の歴史
大狩部地区は明治期より牧場地が主であった。
本格的な開拓は大正時代になってから。
さらに、太平洋戦争後にも開拓が行われるが、耕地には不適な土地であったようだ。
1958年に日高本線の駅として大狩部駅が開業。当初より旅客のみ取扱い。
1970年代後半の国土地理院地図の航空写真。
現在とほぼ変わらない風景の様子。
もともと利用客の少ない駅であったが、上述の高波被害を受けて2015年運行休止。
2021年3月いっぱいで廃線となった。