札幌史跡探訪 ― 桑園駅 ―

目次

 

 

1.桑園駅

某月某日、この日も自転車で札幌市内をうろつく。

まず向かったのは桑園駅

 

 

札幌駅の西隣。

市内中心部だが、繁華街ではなく近隣はやや静かな印象の駅。

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駅前ロータリー。

高架駅を挟むように背の高いビルが建っている。

 

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桑園駅東通。イオンの横を通って高架下を潜り抜ける。

 

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イオン。約20年前にジャスコ桑園店として開業。

札幌市内では一番古いかもしれない。

 

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駅の北側には札幌市立病院。

1995年北1条西8丁目からこの地に移転してきた。

 

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そしてJR北海道の本社。

あまり表立ってはいないが、意外と桑園は鉄道の町なのである。

 

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桑園駅西側。函館本線札沼線の分岐付近。

ちょうど列車が通っていた。

 

2.桑園駅の歴史

1907年現在の札幌競馬場が完成。その開催日に合わせ北五条仮乗降場が設置。

1911年から競馬場仮乗降場が設置。そして1924年旅客のみ取扱の桑園駅が開業。

1927年札幌市電北5条線が開業。札幌駅から中央市場通まで開通。最寄停留所は桑園駅通。さらに1929年桑園駅通から桑園駅まで桑園線が開通。

この頃から市電の最盛期が始まる。1960年代になると自動車の交通量が増えたことや地下鉄の建設もあって徐々に路線が廃止。

桑園線は冬期間休止を経て1960年、北5条線は1971年に廃止となった。

 

1933年札沼線が分岐。

 

その後札幌駅が旅客取扱いとなり、桑園駅が貨物機能を担う。主に石炭。

1942年非常用薪炭の貯炭線設置、北海道帝国大学へ引込線敷設。

戦後、駅前が倉庫街化。専用線が次々と敷設される。

 

1959年函館本線の貨物支線である桑園駅~札幌市場駅が開業。

 

1960年代の国土地理院地図の航空写真。 

 

構内の西にもいくつか側線がある。貨物積卸場か列車置き場か。さらに引込線があちこちに繋がっている。

 

現在の市立病院があるところは国鉄資材センター。

イオンを含む駅前・南側は倉庫が並んでいる。

 

駅北西には1959年に設立された札幌市中央卸売市場

桑園駅から札幌市場駅までは1.6kmの営業距離。

取扱いピークは1965年、その後トラック配送が盛んとなり1970年代には衰退。

1978年に駅廃止、線路も撤去された。

駅跡は現在北海道赤十字血液センターが建っている。

 

 

1968年当駅を含む小樽駅滝川駅間が電化。

1978年貨物取扱廃止。

1988年琴似駅~札幌駅、当駅~八軒駅間が高架化。

 

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