目次
1.ビルバオの概要
今日は2008年12月11日放送の世界ふれあい街歩きで紹介されたスペインのビルバオについて調べてみた。
スペイン北部バスク地方最大の都市で、ビスケー湾に向かって開けた都市。
かつては、港も内陸のビルバオの中心部近くにあった。20世紀初頭までは鉄鉱石の輸出、製鉄、造船業などで栄える。
1936年スペイン内戦のきっかけとなる反乱が始まり、ナチスの爆撃なども受ける。
1950年代には鉄工業を中心に復旧していくが1980年代になるとテロリズムや外国の安価な労働力の移入などいくつかの要因が重なり、深刻な産業の空洞化が起きた。
2.新市街
1990年代に入り都市活性化やインフラに資金が投入される。
そのシンボルとなるのがグッゲンハイム美術館。
建物は現代建築において最も称賛を集めるものの一つ。無規則な曲線が特に印象的だ。
常設展示は巨大彫刻で有名なリチャード・セラの作品やバスク出身芸術家の作品などが中心。
ネルビオン川に沿ったアバンド地区のこの付近は再開発されビルバオの新市街となった。エウスカルドゥナ造船所の跡には壮麗な国際会議場・コンサートホールが建てられエウスカルドゥナ宮殿とも呼ばれている。
その他にも同じアバンドイバラ地区にイベルドローラタワーやカシルダ・イトゥリサル公園などが再開発によって建設された。
ネルビオン川を下ると河口付近には新しいビルバオ港ができた。ここには世界最古の運搬橋であるビスカヤ橋が架っている。運搬橋とは可動式ゴンドラで人や荷物・車を運ぶ形式で、ネルビオン川上流へ向かう船舶の運航を妨げないようこの形式が採用された。
ビルバオ中心部にも特徴的な形の橋がある。1997年に開通した白く、湾曲した通路が印象的なスビスリ橋だ。ガラスのタイルでできた床面は雨の日に滑りやすくなるらしい。
橋の新市街側に建っているのは複合ビルのイソザキアテア。バスク州で最も高い居住用建物だ。アテアとは門を表す言葉である。
3.旧市街
1300年に建設された旧市街のカスコ・ビエホはビルバオの起源となった地区。
現在も中世の雰囲気を残す。
ヌエバ広場を中心に歴史的建造物や飲食店が広がる。
15世紀半ばに完成したサンティアゴ大聖堂や建設当初のゴシック様式が残るサンアントン教会などが特に名所だ。
1909年に建設されたワイン貯蔵庫のアルオンディガ・ビルバオもビルバオの代表的な建築物。2010年に改装され複合施設として生まれ変わった。名称もアスクナ・セントロアと変更された。