目次
1.マルセイユの概要
今日は2009年1月22日放送世界のふれあい街歩きで紹介されたフランスのマルセイユについて調べてみた。
紀元前600年頃、古代ギリシア人の一民族であったポカイア人が開いた植民都市マッサリアがマルセイユの起源。鉱物採掘が主であったが、後に交易の中継地として、さらにワインの産地としても繫栄する。
ポエニ戦争でローマに味方し、カルタゴと戦う。その後カエサルとポンペイウスの戦いで敗れたポンペイウス側についたため、自治権限を縮小されローマ化が進んで行った。
地中海貿易の港町として栄えていく。10世紀にプロヴァンス伯の支配下となり15世紀後半にフランス王国に併合された。
18世紀、再び交易都市として発展するが1720年に大規模なペストの流行が起こり多くの死者が発生。
フランス革命時、マルセイユの義勇軍がパリ入場の際に口ずさんでいた歌がパリ市民の間で流行し、国歌『ラ・マルセイエーズ』となった。
19世紀には新しい港が建設され現在はフランス最大の港湾都市となった。
南フランスにおいては貿易のみならず商工業の中心地となっている。
2.マルセイユの観光
現在の市街地は旧港付近に築かれている。
古い港町の姿をよく残し、魚市はいつも活気づいている。マリンレジャーの拠点にもなっており無数のヨットが停泊している。
メインストリートであるラ・カヌビエールはルイ14世の時代に造られた。
エレガントな建物が次々に建てられ、現代もホテルや飲食店などが多く観光の拠点となっている。
19世紀に建てられたマルセイユ大聖堂は海に面した遊歩道に聳え、ラテン十字がシンボルのローマ・ビザンチンスタイルが特徴的な建物だ。
一方、丘の上に建つノートルダム・ドゥ・ラ・ガルド寺院は巨大な聖母像と共に町中から眺めることができる空のシンボル。聖堂を囲むテラスからの眺望はフランス国内有数の絶景だ。
マルセイユで最も歴史の古いパニエ地区。曲がりくねった石畳の坂道が続く一角には、18世紀に貧困層の救済のために建てられた旧施療院が残っている。ドーム式の礼拝堂と3階建ての回廊が特徴だ。
マルセイユの沖合にあるイフ島に建てられた要塞、シャトーディフは16世紀に建設された。マルセイユがフランスの支配下となって間もなかったこともあり、市民を監視する目的もあったようだ。
後に犯罪者を収容する牢獄としても使われるようになる。
小説モンテ・クリスト伯(巌窟王)の舞台となったのもこの場所だ。
隣にあるフリウル島は有名スポットはないものの、のんびりした離島の雰囲気を味わうことができるためあわせて立ち寄る人も多い。こちらは有人島で飲食店などはある。
市街南部にあるカランク国立公園は、石灰岩と花崗岩の岩石に囲まれた美しい入江。
ビーチへたどり着くまでにはそれなりの距離をハイキングしなければいけないが、外国人観光客にはあまり知られていない隠れスポットとして人気のようだ。