今回の空から日本を見てみようは兵庫県の淡路島。
南北に細長く、面積は590㎢ほど。
神戸淡路鳴門自動車道によって、本州・四国と道路で結ばれている。
淡路島内には三つの自治体が存在する。
まずは北部の淡路市。
人口は約4万6千人。
2005年に淡路町、津名町、北淡町、一宮町、東浦町が合併してできた。
明石海峡大橋で本州と繋がっている。
線香の生産が盛んである。日本で唯一の手作りによる線香を生産している工場もある。
花さじきは近畿屈指の規模を誇る花の公園である。
菜の花、ひまわり、コスモスなどが四季折々に咲き乱れている。
続いて洲本市へ向かう。
人口は約4万4千人。
島内の行政の中心地である。
2006年に五色町を吸収合併した。
司馬遼太郎の小説「菜の花の沖」の主人公・高田屋嘉兵衛の故郷である。
NHKのドラマでは竹中直人が演じていた。
鐘紡の企業城下町として発展した。
現在は工場は存在しないが、明治時代に建てられた紡績工場内の赤レンガ倉庫群は一帯を洲本市民広場として整備され、産業遺産として保存されている。
最後は南部の南あわじ市。
人口は4万6千人ほど。
良質な粘土を算出し、いぶし瓦の製造が盛んである。
三大瓦の一つ、淡路瓦と呼ばれ西暦600年ごろから製造されていたとされる。
2006年ドイツW杯のメンバー、右サイドバックの加地亮の出身地である。
鳴門海峡の渦潮に影響を及ぼさないように、多柱基礎工法とよばれる特殊な方法で建設された。
徳島県側からは渦潮を見学できる遊歩道が設置されているが、南あわじ市側からは行くことができない。
淡路島全体に言えることであるが古来より行政の中心地に近く、自然にも恵まれており比較的発展は早かったものの水不足が悩みの種であった。
現在でもため池の数は日本全国の約10%を占めるほどである。
観光地も多様であり、一日かけて回っても良いし、明石市や徳島県と併せて観光する人も多いだろう。