夏のドライブ ― 美利河ダム内部へ ―

目次

 

1.ダムカード

ダムを見てまわったのでダムカードをもらいに管理棟へ向かう。

ダム正面、おそらく橋の上から取った写真。

ダムの形式はG+F(重力式とフィル式)のコンバインダムだ。

 

カード表にはフィルダムのFとあるが、細かく言うと右岸がロックフィルダム

世界で初の箱形地下連続壁を使用したダム。

詳細はこちら

ダム建設の前に箱形地下連続壁を設置し、弱い地盤が崩れるのを防ぐ。

その上にコンクリートでダムを打設したとのこと。

 

さらに特殊なコンクリートを使いトラックで運搬・ブルドーザーによる敷きならし・振動ローラーによるしめ固めなど機械を利用したRCD工法が用いられた。

 

2.管理支所

さて、ダムカードを管理支所でもらったが、何とこの日は無料のダム見学ツアーが組まれていた。今から申し込めば最終に間に合うという。

ちょっと悩んだがなかなかない機会なので申し込んでみた。

まだ時間があるのでその間に管理支所を見学。

利水ゲートはかんがい・流量維持のために利用されているそうだ。

取水分だろうか。こういうの質問したらよかったと今になって思う。

 

美利河ダムは1962年の洪水を契機に建設計画が策定された。

 

基礎掘削は1982年開始。大掛かりな工事はどうしても時間がかかる。

 

フィル部はストックパイルを使用。pileの意味は「堆積した山」

 

後志利別川は全国でも有数の清流。かつては砂金とりも盛んだった。

 

3.ダム見学ツアー

いよいよ見学開始。

参加者は2名笑

ヘルメットを借りてまずは天端へ。

ゲート付近から階段で堤体の内部へ入っていく。

簡易な階段・手すりは隙間が多くて地震があったら下に落ちそう。

高所恐怖症なので下が見えない方がありがたいのだがちょっと覗くとばっちり見えてしまう。やや後悔しながら下へ下へ。

 

やがてゲートが見えてきた。スペースがあまりないので角度が厳しいが近くで見るとかなり大きくて迫力がある。

良く見えないがこの赤い扉の端にローラーがあり、ワイヤーで引き上げる型式だ。

 

ここからコンクリ―トで四方を囲まれた監査廊に入ってひたすら歩く。

水温に近い気温らしく中はひんやり。

湿度も高くところどころに水たまりができている。

 

漏水量計。

 

こっちは圧力を計っているらしい。

なんとなく聞いていたが、もっと質問すればよかった。

写真を撮ったり、多少雑談をしながら監査廊を進むと管理支所内に戻ってきた。

お礼を言って解散。

平日は団体の事前予約も可能らしい。

機器や運用の説明もあるそうだ。

 

4.ピリカダム公園

最後は下流側にある公園へ行って見る。

 

 

駐車場から堤体を。草が激しく伸びていて・・

 

こっちはロックフィル側。

 

望遠レンズで。非常用洪水吐を入れようとする草も写ってしまう。悩ましい。

もっと構図の勉強をしなくては。

 

公園から舗装された道を通って堤体方面に向かうと魚道を見学できる。

魚道の構造。2.4kmに及ぶなかなかの距離。

階段式部分。段差があると遡上が厳しい気がするが、魚にとっては休息できる場があって良いらしい。

 

観察窓。あいにくこの日は水が濁って見えにくい。

眺めていると時々魚が通るのだが、撮影は困難。

 

 

海に下って川に戻ってくるとサクラマス

川で一生を過ごすとヤマベ。