道北をいっぱい巡った。 ― 上幌延駅 ―

 目次

 

 

1.上幌延

道道256線を北上するとやがて道道645号線と交差する。

このすぐそばにあるのが上幌延駅。

 

道道がすぐそばにあるので、あまり秘境駅という気はしないが、集落と呼べるほどのものはない。

 

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この駅も腐食がひどいが、駅名は辛うじて読むことができる。

 

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ホームは砂利敷き。

線路わきの草むらはかつての交換駅時代の線路跡だろう。

 

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文字の位置を修正したような跡が見える乗車口の看板。

内容が変わっているわけではないので、直した理由は純粋にデザインの問題のみ?

 

2.上幌延駅と近隣の歴史

この辺りは幌延町内でも初期に開拓の始まったところである。

1910年頃新潟県富山県宮城県出身者を中心とした法華宗団体が入植。

パンケオポッペ川河口付近に渡し船も設置される。

明治末期には100戸を超え、町内(当時はまだ村)の中心部となる。農産物の集積地となり小さな市街地も形成されていた。

web.archive.org 

幌延駅は1925年問寒別駅ー幌延駅開通時に一般駅として開業。

鉄道開通後、中心は今の幌延駅近隣に移っていく。渡し船も廃止となり、上幌延駅の周囲は徐々に寂れていった。

 

1977年貨物取扱廃止。1984年旅客業務無人化。1986年完全無人化。

1990年前後、木造駅から現在の駅舎に改築。

 

 

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 木造駅舎の写真はこちらから。

 

 

1960年代後半の国土地理院地図の航空写真。

 

このころはまだ駅前に小さな集落が構成されている。

 

 

 

鉄道開通前の1900年、この地の開拓を行った法華宗農場の私学校として上幌延小学校が開校している。

1982年に残念ながら閉校となったが、1981年に幌延町教育発祥の地碑が建立された。

 

www.town.horonobe.lg.jp

 

町内でも歴史の古いエリアにある駅だが、2021年3月で廃止が決まった。

 

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