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1.イシク・クル
今日は2012年11月23日放送の地球絶景紀行で紹介されたキルギスのイシク・クルについて調べてみた。wikipedia:キルギス
標高1600mの位置にあり、周囲は688km、面積は6236㎢で琵琶湖の9倍にあたる。
最大深度は668mで世界5位。透明度もかなり高い。
10万年以上の歴史を持つ古代湖の一つ。断層などの地殻変動によって生まれた構造湖であり、塩分濃度は低いが冬も凍ることはない。
周囲には鉱山が数多く、さらに旧ソ連時代には魚雷の試験場もあり外国人は長らく立ち入れなかったが、キルギスの独立後は観光地となっている。
湖底には多数の遺跡が水没しており、陶器の破片などが湖畔に流れ着くこともある。
水中調査によって、多様な年代の遺跡が水没していることが確認されている。
古代にはシルクロードのルート上にあり、玄奘三蔵法師もこの地を通ったと言われる。
15世紀ころからシルクロードが衰退しイシククルも半ば忘れられた地となる。
19世紀にロシア人の探検によってヨーロッパへ紹介され、今ではビーチリゾートが盛んである。
2.天山山脈
山脈の歴史は古く、古生代には形成されていたと考えられている。
通常歴史の古い山脈は風化・浸食によってなだらかで低い山脈であることが多いが、天山山脈はインド亜大陸のユーラシア衝突によって再び隆起した。
最高峰は標高7439mのポペーダ山。新疆ウイグル自治区やパミール高原、タクラマカン砂漠などが隣接する。
天山山脈の周囲は乾燥地が多いが、キルギスは降水量に恵まれ国内に砂漠は存在しない。イシククルを拠点にハイキング・トレッキングツアーが組まれている。
天山山脈からイシク・クルへ流れ込む河川は数多いが、イシク・クルから流出する河川はない。
シルクロードは天山山脈を南北に迂回していた。キルギスは天山北路に含まれ、イシク・クルから西に向かうと世界遺産にも登録された遺跡が残っている。
唐の時代に西域の拠点として建設されたアク・ベシム遺跡は交易の拠点として栄えた場所。この地も玄奘三蔵が立ち寄ったそうだ。当時は砕葉城という地名だったそうだ。
その後いろいろな民族の支配を経た後にテュルク系の支配下となって現在の地名となった。唐やテュルクの他にもキリスト教やゾロアスター教の文化も残っており、多文化交流の痕跡が世界遺産認定のきっかけとなった。
アク・ベシムの近くに聳えるブラナの塔はイスラム教のモスクに付随する塔。
何度も修復を重ねているうちに低くなってしまったそうだ。