目次
1.カスピ海
今日は2012年12月21日放送の地球絶景紀行で紹介されたカザフスタンのカスピ海近郊について調べてみた。
最初はカスピ海について
カスピ海は世界最大の湖である。
塩湖であり沿岸5か国の協定によって「海」と定義されている。
流域の河川や運河によって黒海北部のアゾフ海やバルト海などと水運が連結している。
数億年前超大陸パンゲアがローラシアとゴンドワナに分裂していく際にできたテチス海がカスピ海の前身と見られる。
ゴンドワナ大陸から切り離されたアフリカが北上しユーラシア大陸に接近。これによりテチス海は消滅し地中海、カスピ海、黒海などがその名残となった。
カスピ海と黒海は当初繋がっていたが、氷期後の完新世に水面低下によって分裂、現在の姿となった。
また、カスピ海は一度完全に干上がり、塩分は岩塩として沈殿した。現在の塩分濃度は海の1/3程度である。
テチス海時代から植物プランクトンが多く生息し、その死骸は海底に降り積もっていた。やがて土砂が堆積・さらに陸地化。その過程で産み出されたのが中東からこの地域にかけて産出する石油であると考えられている。
東沿岸にあるカザフスタンのアクタウは原油の積出港で、天然ガスも産出。
マンションの屋根の上にある灯台がランドマーク。
2.ウシュチュルト台地
沿岸から少し東の内陸へ進む。
この辺りもテチス海だった場所。
ボリビアのウユニ塩湖にも負けない風景とも言われるトゥズバイル塩湖が最も人気。
谷底で雨が降ると平らな大地が鏡面状に変化。
この辺り一帯はウスチュルト台地と呼ばれる。
カザフスタンからウズベキスタン・トルクメニスタンにまたがる台地。
台地上は起伏があり、周囲からは150mを超える崖で遮られている。
元々は遠浅の海だったこの地域。藻類や貝類の死骸からなる白い砂が一面広がる。
鉄分を含む茶色やグレーの地層がミルフィーユ状に重なり
海岸後退や海底隆起が創った白亜の大地と不思議な世界が果てしなく広がっている、世界でも珍しい場所。数kmに渡って続く高さ100m以上の白い断崖、まるでボールのように丸い大石、UFOのような形をした聖なるシェルカラ山。地球のパワーと不思議を感じずにはいられない絶景が360℃広がり、足元には古代海洋生物の化石が眠っている。