北大探検 ― サクシュコトニ川 ―

目次

 

1.サクシュコトニ川

引き続き北大構内の南側を散策。

小さな川を見つけた。

樹々が生い茂る中を綺麗な川が、弧を描きながらゆったりと流れている。

芝生には絵を描く人、座ってのんびりおしゃべりしている人など憩いの場所となっている。

 

 

平らな場所で、日差しも和らげられ長時間過ごせそうな場所。

 

この川はサクシュコトニ川という名前。

札幌が開発される前は北区を縦断するように流れ、伏籠川に合流していた。

豊平川から流れてくる地下水がこの付近で湧き出し、川となっていたのだ。

 

1916年の国土地理院地図。曲がりくねりながら滔々と流れるサクシュコトニ川の流路がよくわかる。

 

現在は北大構内から湧き出している。湧水口はミニチュアの滝のような姿。

開発に伴い、一度は消滅したサクシュコトニ川だが21世紀に入り再生計画が持ち上がる。藻岩浄水場からの放流水を用いて北大構内にその姿を復活させ琴似川に注いでいる。

 

古代には人々の住居が流域に点在していた。サケが遡上するなど自然が豊かな川で人々の生活の基盤になっていたようだ。幾つもの遺跡が発掘されている。

 

2.大野池

構内を少し北へ進む。池があったので行って見る。

 

 

ミズバショウスイレンが咲く憩いの池。大野池という名前がついている。

 

サクシュコトニ川の流路の一つになっている。大学創設時は牛馬の飲料水になっていた。戦後サクシュコトニ川が涸れると、この池もドブのようになってしまう。

その後工学部の大野教授が再生に尽力したことから大野池という名になった。

現在は植物や鳥類の貴重な生息地。

 

池に流れ込む川。岸には草木が茂り、原生の姿に近づけようと尽力しているようだ。

 

現在のサクシュコトニ川と由来。

 

現在のサクシュコトニ川はエルムトンネルから再び暗渠化し琴似川・。新川に合流している。