寿都町 ― 風のまちの弁慶 ―

今日は寿都町について調べてみた。

wikipedia:寿都町

 

 

人口は3千人弱。

朱太川を挟んで寿都地区と歌棄地区に分かれている。

平野部は朱太川付近の僅かな面積しかなく、概ね山岳地帯と海岸地帯が大半を占めている。

森林も多く、天然林が大半。北海道一大きいミズナラの木があり、国内最北のブナ林も確認されている。

 

国道229号が海岸線を走っている。国道276号も重複しており、この江差ー岩内間については一般国道の日本最長重複区間となっている。

 

かつては黒松内駅との間に寿都鉄道が通っていたが1968年に休止、その後廃止となった。

鉄道の遺構はほぼ残されていないが、近年駅跡付近に駅名標のレプリカが設置され、かつての風景に想いを馳せることができるようになった。

 

道の駅は町の中心部かつ港のすぐそばに設置された。

外にもテーブル席が置かれ、天気のいい日には海風を浴びながら食事ができる。

 

かつてはニシン漁で栄えたが、現在はしらすやカキなどが名産。

現在でも漁の親方の家、そして「仕込屋」と呼ばれる商人の家が保存されている。

仕込屋とはニシン漁の網元にお金や資材を貸し付け、鰊・数の子で返済してもらいそれを売却するという商いを営む人々であった。

番屋ではなく、このセットが保存されているのは極めてめずらしいそうだ。

 

漁業に比べ農業はあまり盛んではない。

太平洋側からだし風と呼ばれる強風が吹くことが多く、農作物にはあまりよくないそうだ。1952年には北海道の観測史上最大となる瞬間風速49.8m/sを記録したこともある。

 

その強風を活かし、風力発電が盛んである。

カントリーサインにも風車が描かれている。

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また、名所としては町の西外れにある弁慶岬が有名。

アイヌ語で裂けた場所という意の「ベルケイ」と呼ばれていたこの地を和人が「ベンケイ」と聞いたのが武蔵坊弁慶と繋がり、北海道へ逃れてきた弁慶が味方の援軍を弁慶岬で待っていたという伝説が生まれたようだ。