目次
1.白老へ
某月某日、この日は白老で自転車を借りてサイクリングすることに。
早朝の札幌駅から東室蘭駅へ向かう普通列車に揺られ、ウトウトしながら白老駅に到着。
自由通路を通って駅の北にある観光インフォメーションセンター「ポロトミンタラ」で自転車を借り、早速出発。
ちなみにポロトミンタラとは「大きい湖のある庭」というような意味のアイヌ語。
2.松浦武四郎の碑
と、その前に自転車を並べている広場にある石碑をチェック。
松浦武四郎の功績を記した碑である。
以前は民族博物館に設置されていたようだが、ウポポイやポロトミンタラの開業による整備事業の一環としてここに移設されたらしい。
江戸時代に何度も北海道を探検しアイヌと交流を深めた松浦武四郎。
明治維新後に政府に仕え、蝦夷地に代わる名称として「北加伊道」を提案。
アイヌ語で「この地に生まれた人」という意味の「カイ」を含めた名称だった。
東海道や南海道など江戸時代より馴染みのある地名も考慮し、最終的に北海道となったらしい。
北海道という江戸時代の和人にとっては未知の土地を何度も探検したのは、土地だけでなく、「民族共生の人」の名の通りアイヌの人々にも心惹かれるものがあったのだろうか。
3.ポロト湖
改めて自転車に乗って白老の町を周ることに。
まずはウポポイの横を通って北へ向かってみる。
数分でポロトミンタラの由来になったポロト湖の湖畔に到着。
近代的な施設になったウポポイがすぐ傍にあるとは思えない静かな場所。
鳥か何かの写真を撮っている人もいた。
ここからさらに北へ進んで行けるのだが、最近クマ出没が多い旨の注意看板を見てびびってやめにする。
もう少し行くとレンタルカヌーもあるインフォメーションセンターもあるので、興味のある人はぜひ。
ウツナイ川の水がたまってできたポロト湖。かつては河口にある潟湖だったが、河川と海流の衝突によってできた砂丘で内陸湖となった。
西には小さなポント沼もある。
アイヌ語では道内各地にありふれた地名だが、2つが揃って残っているのは珍しいそうだ。
縄文時代には集落もあったらしく、遺跡が出土している。
昭和の中頃から観光資源の少ない白老町のレジャー用地として開発が進む。
一方で地元に残るアイヌ文化の存続・保存活動が活発化。
二つが徐々に結びつき、ポロト湖畔にアイヌ民族資料館が開設。
さらに世界的な先住民族の文化を尊重する動きと相まってウポポイがこの地に開設されるまでになった。
今回は時間がなかったのでウポポイは行かなかったが、いつか行って見ようと思っている。