滝川周遊 ― 滝川市美術自然史館 ― 

目次

 

1.滝川市美術自然史館

郷土館を出てすぐ傍にある滝川市美術自然史館にGO

 

この辺り、ミュージアムが密集しており好きな人なら一日つぶせそうな場所だ。

滝川市美術自然史館はひとつの建物の中に美術部門と自然史部門を持った建物になっている。郷土館が細々した展示が多かったのに比べ、こちらはわりとダイナミックだったり、ゆったりとした展示になっている。

 

1階は自然史部門。恐竜の骨格展示がメイン。

大きなホールの天井に届きそうなティラノサウルス骨格標本

滝川ら化石が出土したわけではないが、子供にもわかりやすいよう製作されたのだろう。人間の身長はティラノサウルスの膝ほどしかない。

 

500万年前に滝川が海だったころに生息していたであろうタキカワカイギュウの復元模型。

1980年に化石を発掘、体長は8mにも及んだと思われる。

歯を持たず、海藻を牛のように食べていたことから海牛(カイギュウ)と命名された。

原生種としてはジュゴンマナティーがいる。

前足と尾がひれ状になっていて鯨類と似た姿だが、海牛は象に近い仲間。

一方クジラやイルカはカバと共通の祖先を持つそうだ。

他にもベーリング海に近代まで生息していたステラーカイギュウの骨格標本が展示されている。

 

2.岩橋英遠

2階は美術館。

滝川市江部乙地区出身の画家である岩橋英遠の作品が中心。

先人カードも1階の受付で配布されている。

若い時から油絵を描き、21歳の時に上京し画家となる。北海道の風景を多く描いた。

洋画の手法を取り入れつつ、写実的で幻想的な独自の画風を築いた。

代表作の道産子追憶の巻は北海道立近代美術館に所蔵。

29mにも達する大作だ。

 

文化勲章も受賞している。

画家としての名は「えいえん」

本名は同じ漢字で「ひでとお」と読む。

幾度も道内をスケッチ旅行しつつ、幼いころの記憶もあわせて故郷江部乙の風景も数多く描いた。

 

住まいのあった相模原市の美術館にも作品が所蔵されている。

相模原市のホームページで鑑賞することも可能。

 

3.空知駅逓

美術自然史館を出て駅へ向かって帰路に就く。

最後に寄り道したのはこちら。

 

 

駐車場の片隅に建つ小さな石碑。

空知太駅逓のあった場所に建てられた史跡碑だ。

 

空知太駅逓は高畑利宜が運営した駅逓の一つ。

 

開拓当初は渡船場だった交通の要衝。

ここに駅逓が建てられ旅人に便を供した。

 

ひなたGISより戦前の国土地理院地図。

バイパス開通前の国道12号線南空知太で北西に進路を曲げ、滝川駅方面へ向かっている。空知太橋は重要な幹線で、この橋のたもとに駅逓があった。

 

今日のチバユウスケ