菊鮨 ― ランチプレート ―

目次

 

1.店を探そう

下ヨイチ運上屋を出て海水浴場で遊ぶ人々を横目に国道へ戻る。

時間は午前11時半を回っている。

腹が 減った。

店を探そう。

 

国道を西へ進みヌッチ川を渡る。

この辺りは余市港もあり、もう一つの市街地である沢町・梅川町エリアとなる。

グーグルマップで飲食店を探す。

国道から少し南へ入った道に菊鮨という寿司屋があった。

もちろん回転ずしではない。

一人で回らない寿司屋に入ったことはないが、もはや自分も40を数えるいいおじさん。

とりあえず行って見よう。

 

店の前に着くと、ちょうど扉から一人の男性が出てきて、バイクに乗って去っていく。

一人で入ってもそんなに怪訝な顔をされることもなさそうだ。

店の前にはランチメニューが出されていたので、予算も見当がつく。

おおむね想定の範囲だ。

 

2.菊鮨

扉を開けると、右手にカウンター。

左手に座敷席。小さな子供を連れたファミリーが座っていた。

カウンターを勧められ、着席。

常連さんらしき人と大将がお話していた。

 

今回はランチメニューからばら寿司と生姜焼きのAプレートを選択。

他のプレートやランチセットも生寿司一本ではなく、色々なおかずがついている。

 

待っている間、店内を見回してみる。

サイン色紙が壁中に貼ってある。

ひと際目立つのは安倍晋三と書かれた一枚。

常連さんが、安倍さんは字がうまいんですねーと話していた。

さらに、自分の座った席の目の前には麻生太郎がビールの注がれたコップを持っている写真。嬉しそうな顔だ。

 

さて、肝心の料理が到着。

お洒落な盛り付け。

まわりにこぼれるほど盛り付けてあるのが、ダイナミックな印象を受けて実際より多く見える。

具材に特別感はないが、それだけに質が低いとすぐわかってしまうだろう。

もちろん、そんな懸念は不要で弾力があって鮮度のよさそうな魚だった。

 

そして生姜焼き。わざわざ出しているだけあってこれもおいしい。

肉はやわらかく、ばら寿司の味を損なわない程度の味付け。

写真は撮らなかったが鮭の切り身が入った潮汁?

これもシンプルながら肉厚で味もしょっぱ過ぎずに美味しかった。