目次
1.礼文駅
大岸駅を出て海岸沿いに西へ向かう。
しばらく行くとキャンプ場にアイヌのチャシがあった小さな岬。
いつかキャンプへ行って見たいと思いながら先へ進む。
間もなくほぼ一車線の狭い道路。
落石防止工事も頻繁に行われている場所だ。
左手には巨大な岩が並んでいる。
なかなか眺めのよい道だ。
やがて小さな漁港が見えてくると礼文華の集落。
まもなく礼文駅に到着だ。
左右非対称な駅舎。屋根も壁も綺麗に管理されているようだ。
駅舎前のスペース。かつては側線が引かれていたようだ。
ピンボケしてしまった大岸方面。構内踏切がぼやけて見える。
この先は北海道随一の秘境駅である小幌駅。鉄道でしか行くことができない。
島式ホームと駅名標。
草が伸びる2番線は臨時用。ホーム向こうの3番線は日常的に使われている。
さらにその向こうの草むらはかつて砂利の専用線があったそうだ。
駅前通り。交差点を過ぎると道は真っすぐ小さな山へと向かっている。
駅前には郵便局や商店など集落の中心らしい雰囲気が残っている。
2.礼文駅と近隣の歴史
アイヌ語で沖へ突き出ている場所を示すらしい。
礼文華川の西側にある礼文華遺跡には続縄文文化の骨角器や墓が出土。
2015年から調査が行われている。
江戸時代、沿岸部から徐々に内陸で道路を開削していった幕府にとってこの辺りは屈指の難所であった。
明治初期には駅逓も設置されている。
礼文駅は1928年長輪線静狩駅~伊達紋別駅の開通時に一般駅として開業。
1931年室蘭本線が開通。
駅名は地名の礼文華を略したもの。
かつては砂利専用線を有していた。
1970年代の国土地理院地図の航空写真
駅裏に地面がむき出しになった広い敷地。
バラスト用の砂利を採掘していたのかと思われる。
駅の北西には小学校・中学校。
小学校は健在だが、中学校は文化財の収蔵庫になった。
1980年に貨物取扱中止。
1986年に簡易委託化、その後10年程で完全無人化になったようだ。
礼文~大岸間は礼文浜トンネルで崖を貫通しているが、かつては海岸線沿いに線路が通っていた。
ひなたGISより
戦前の地理院地図。
礼文駅の南、線路は道路と何度か交差しながら海岸沿いを大岸駅へ向かっている。
現在の地図
現在は礼文駅南から東へ方向をかえる辺り~くぐり岩の付近までトンネルで通過している。道道608号線は線路を転用された部分もあるそうだ。