日高廃駅巡り ― 浦河町立郷土博物館 ―

目次

 

1.浦河町立博物館

様似町から札幌への帰路。

もう少し寄り道して過ごすことにする。

 

まずは浦河町に戻ってすぐのところにある町立郷土博物館へ。

 

 

国道から入口に入ると立派なもんがお出迎え。

競走馬の牧場が多い浦河町らしく、門はサラブレッドの群れをモチーフにしている。

 

博物館は小学校を転用した建物。

 

現役時代の校名は浦河東小学校。1975年統合によって浦河東部小学校となった。

 

東部小学校の位置はここ。中学校と隣り合っている。

 

2.生物の展示

博物館に入るとオオワシの剝製がお出迎え。


翼を広げると2m超にもなる大型の猛禽類

分類はタカ目タカ科オジロワシ属となる。

日本から朝鮮半島・中国北部・ロシア東部に分布。

エサは主に魚類だが、鳥類・小さな哺乳類や動物の死骸なども食べる。

尾羽は矢羽に利用されることもあった。

 

アカウミガメ

世界各地の海に広く生息する。

ゴールデンカムイでは海藻を食べるカメは美味しく、動物を食べるカメは美味しくないと言っていたが、アカウミガメは美味しくない方のカメ。

 

クジラのあごの骨

 

なんと長さ5m。シロナガスクジラの可能性が高いそうな。

 

猛禽類が多めの鳥類の剥製。

 

ヒグマにタヌキ。木の枝には色々な鳥がとまっている。

 

アザラシやオットセイなど。海の生き物たち。これは剥製ではなさそうだが。。

 

3.アイヌ文化

続いては浦河町に居住していたアイヌの人々の文化の展示。

伝統的な居住家屋である「チセ」

 

柱と梁で屋根を支える寄棟の掘立柱建築。屋根や壁材は茅が主だった。

 

着物。括弧型と渦巻型が基本パターンだそうだ。

 

明治に生まれ、戦後アイヌ文化の伝承に多大な貢献のあった浦川タレさんについて。

 

浦川タレさんの制作物。手甲や靴。北方民族らしいデザインだ。

 

食事や衣類など生活にかかわるものや、唄に踊りなど文化的なものまで幅広く学び、研究機関などにも協力したそうだ。

 

4.浦河の開拓

アイヌとの交易などで江戸時代より天領だった中心部の元浦川や市街近辺に対し、明治後の開拓の始まりは西部と東部だったらしい。

団体移民を取り仕切った赤心社の記念館が荻伏に建てられた、

 

 

日高管内の名所を絵葉書にしたもの。

川を渡る列車や静内駅も名所に選ばれている。

 

浦河支庁長を務めた西忠義。

国営種馬牧場を浦河に誘致。

馬産地日高の礎を築いた。

 

沿岸漁業の風景。

 

 

明治~昭和初期まではやはり漁業も盛ん。

サケやニシンばかりではなく、カツオに角ザメ、イワシにタラと今では珍しいような魚も主力の一つだった。