目次
1.フゴッペ洞窟
余市駅併設の観光物産館でレンタサイクルの申込をして自転車を1日借りた。
余市駅についてはこちら
9時~17時で800円、それと返却時に帰ってくる保証金が1000円。
余市はわりと平坦な箇所が多く、自転車で走りやすい場所だ。
最初に向かったのはフゴッペ洞窟。
国道に目印があるのでわかりやすい。
建物はわりと立派。
駐車場も結構広い。
見学中も割とコンスタントに車がやってきていた。
そもそもフゴッペ洞窟とは
洞窟の中にある壁画を見学できる場所。
描かれたのは2000~1500年前とされる。
本州の時代区分では約1万年前までが旧石器時代。約2000年前までが縄文時代。
北海道もここまではあまり変わらないが、本州が弥生時代・古墳時代と続くのに対し、北海道は続縄文文化・擦文文化と続く。それと同時期にオホーツク文化も栄えていた。
弥生時代が稲作の導入を礎とし、金属の利用が広まっていくのに対し、北海道では気候的制約もあって縄文時代の生活様式を継続し狩猟・漁労・採取が行われていた。
フゴッペ洞窟の壁画はそんな続縄文文化の時代に描かれたとされるもの。
岩面刻画は国内ではここと小樽の手宮にあるのみ、かなり珍しいものなのだ。
館内の展示にはシベリアやアジアの壁画が紹介されていた。
フゴッペ洞窟の壁画と共通する部分もあるようだが、互いに関連性があるのか偶然似ていたのかは未だ謎の部分。
2.フゴッペ洞窟の展示
そもそもフゴッペ洞窟が発見されたのは戦後になってから。
1950年札幌市の考古学好きな少年がこの近くで土器のかけらを見つけたことがきっかけ。その翌年北大の調査団による発掘で洞窟遺跡が発見された。
展示の最初はこの時に発見された土器や石器に骨角器、動物や魚の骨など。
土器は後北式土器と呼ばれる(後期北海道式薄手縄文土器の略称)。
このタイプの土器は川の流域から出土することが多く、フゴッペ洞窟も近くを畚部(フゴッペ)川が流れている。
肝心の壁画であるが、人物像・有翼や魚の姿をした異形の人・舟・シカなどと思われる四足獣・魚などが刻まれている。
不思議な姿の人は祈祷儀式のために仮装した人間を表しているのではないかとのこと。
余市町の公式YouTubeチャンネルで壁画の様子が見れます。
薄暗い洞窟の中に刻まれた謎めいた壁画。
当時の人々と風景を再現したジオラマもあるので、彼らがどんなことを考えながら画を刻んでいたのか、思いを馳せてみよう。
何とTシャツも販売中。
3.大川遺跡
フゴッペ洞窟を出て次の目的地へ国道を西に。
途中で余市川を渡る。
この辺りにも縄文期の遺跡があった。
道路拡張により発掘が行われ、墓孔や土器・石器・宝玉なども出土したそう。
余市川河口。
先史時代から人間の生活になくてはならない存在だった。
そういう場所って景色も良い(推測)。
今は立派な橋が架かっている。